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ご奉仕にしおりをはさみました!
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ご奉仕
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僕はなんとか涙を押し殺して、洗い物をしていた。
白鷺さんは食洗機に入れろと言うが、
結構時間がかかるので、出来上がった時には僕はいない。
なので、ご飯を食べる時食洗機から食器を取り出すことに
なる。
しゃがんだ姿勢になるので、肋骨に負担がかかるんじゃな
いかと心配だから、僕が洗っている。
食器を洗いながら無心を心掛ける。
そうだ無心だ。
僕が獲得した数少ないスキルじゃないか。
ー大和くんのせいだ!
・・・そうだ。
思い出せ。
僕はもう何にも感じない。
何を言われても、相手が誰であっても。
大丈夫、大丈夫。
そう思いながら順調にお皿を洗っていた時、
「大和。」
僕が最も恐れる人物からの声が聞こえた。
そうだ、僕はこの人が怖いんだ。
僕の心を無理矢理こじ開けられるような気になる。
スッと内部に入ってきて、ドアの鍵を持ってたかのように
開けてしまう。
そして何より恐ろしいのは、
むしろそうしてもらってどこか喜んでいる自分がいるからだ。
怖くて怖くて、僕は返事をすることもできなかった。
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