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18歳以上ですか?
2ー20にしおりをはさみました!
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2ー20
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後戻りなど格好悪くって出来る訳がない。否、しないと決めたのだ。
揺るぎ無い心で崩壊を望んでいる自分が居た筈だった。
これも嫌な過去の夢のせいだとしたら、やはり一生消せない傷。
『クラエティア…』
俺は一息吐くなり、ウリエルの体躯を包み込む。
「何の真似ですか…」
「別に。単なる気まぐれさ…」
「どちらが…本当の貴方なんでしょうね。はぁぁ…」
背中に手を回してきたウリエルは溜め息を吐き、俺の瞳をじっと見つめてきた。
「普通は悟るべきなんですが…」
『何を?』っと聞き返えそうと口を開く前に背中に回っていた片方の手が頬を引っ張る。
「貴方に普通を求めても意味が無かったですね…」
「…っぅ」
「痛み感じるんですか?私に散々、突っ込んでおいて今更ですが…」
突っ込むのと突っ込まれるは異なるだろう。壊れかけていても、痛みを感じる事は出来る。
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