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2ー23にしおりをはさみました!
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2ー23
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『なんて、残酷な弟…。この白き絶対神に國を滅ぼせと言うとは…』
知っているよ。
凄く残酷で、悲劇の幕開けだって。
『創り上げた國が歪な形で壊れていくのなら、最後まで背負わないといけないだろう。俺は…徐々に壊れていく。ユリウカが与える屈辱により、心を壊して、愛という言葉に疑問を抱き始める。そうならない前に…手は打っておきたい』
『…』
『ー…そして、生まれてくる御子に俺の名を付ける。ユリウカに対しての戒め。彼奴が俺を犯した証…。愛の無い行為をし、宿った哀れな“クラエティア”…』
愛を知らないまま育つ“クラエティア”。
愛を知って育つ“ギリセ”。
そうして、最後の鍵となる白き絶対神のお腹に宿された蕾は國の礎となる一ピースになる為に多くの犠牲を担ぐ運命に値するだろう。
『ふうぅ、まったく…。死ぬぐらい、ううん、全身の毛という毛が逆立つぐらいに大嫌いな男を父親にしたくないのよ。天地開闢も本当は、御免だわ。だけど…私の片割れはお墨付きの頑固者ですもの。反対をした所で首を横には振ってくれませんものね。故に、私に対して過酷な使命を与える鬼創造神…』
『そ、それは…サファリアがいけないんだろう!ギリセに変な事を教えようとしたから。大体、ユリウカの家系の話をだねぇ…』
『…“テリサイ”一族は器を探すのが得意。んー…可愛い可愛い、ギリセの肉体を使わすなんて、親としてどうかと思うわ。何より、私の結晶までも利用する理由が気に入らない』
鳴呼、利用してまで護り通したい理由があるから。
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