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2ー24
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“ユリウカ”を欺く事が出来るなら、幾らでも嘘を紡いでいく。
何度、國を滅ぼそうとも、秘密を俺と姉は蒼き蝶達が飛び交う此処で誓った。
『ユリウカを魔界へ追放してしまえば早いのよ!』
『追放出来たら、苦労はしないし。俺のお腹に“クラエティア”は宿ってなかっただろう…』
君は最後の最後まで文句を並べていたね。
『なら、“テリサイ”一族を滅ぼしてしまえば良いわ…』
『どっちが鬼だよ』
『私が鬼というなら、クラエティアは鬼畜よ。未来が視えていて、たった一人の片割れに残酷な願いを貫き通そうとしているし。実の子供達を巻き込んだ悲劇をもたらそうとしている。しかも…魔界帝国最高峰“ブェルブニ”の廃れ美男創造神兄弟達を加えてのエキゾチックでデンジャラスな物語を作ろうとしているじゃない!』
『寡黙な創造神とは裏腹に実際は偏屈でド鬼畜な上に弟を魔王として君臨させ、腹の中ではユリウカを嘲笑っている腹黒い彼には感謝しているよ。ついでに未来のサファリアの父親…』
俺の科白にムスッとした表情は鮮明的だった。
『あ、面白い事が好きだったのを忘れていたや』
『…私、彼の娘になるの嫌ですわ』
『諦めて、サファリア。辛い事を背負わせて御免ね…』
これが運命を揺るがす賭けだとは知る者は居ない。
永遠に…。
ー…永久に。
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