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18歳以上ですか?
18にしおりをはさみました!
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18
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--pm8:00
うわっ、もうこんな時間………
奈々になんて言おう…さすがに2日連続はだめだ、どう考えてもおかしい。散歩なんて言おうものなら家から出してもらえない気がする。
いや、家出たくないんだけどそれはそれで後ほどひどいめに遭いそうなのでそれも嫌だ。
悶々と考えていると、「お兄ちゃーん!!」という声と同時に部屋のドアが開いた。
…いや、せめてノックしてくれ。
「ど、どうした?」
「あのね…奈々、色々情報聞きたいんだけど、情報屋MOONのアドレス教えてくれない?」
「え、はっ!?」
「ちょっと気になることがあって…たぶん聞いたら友だちの誰かは知ってると思うけど、お兄ちゃんがいちばん手っ取り早いかなって!知ってそうだし!」
え、あ、とりあえず、タイミング良すぎだろ!!
ん、あ、あれ?今ちょうど打ち明けるのにピッタリじゃない………?
いや、でも打ち明けていいのかな……奈々を危険な目には遭わせたくないし……。
いや、やっぱり身内ぐらいは知ってもらうべきか……?
むしろ、知ってもらって自分が危険に遭うかもしれないと危機感と警戒心を抱かせるべし?
しばらく考え込んでいると、奈々が不思議に思ったのか声をかけてきた。
「お兄ちゃん?どうかした?」
「ほえ!!?あ、えっと、いやっ、実は兄ちゃんが情報屋MOONなんですっ!!」
…………………って俺はアホかーーーーーーーっ!!!!!
何焦って答えが出る前にポロッと言ってんだよ!!!
つか、ほえってなんだよ、ほえって!!
「……………………………………………えっ?」
いや、そりゃびっくりするよな。うん、そりゃそうだ。
「…っ奈々、今まで黙っててごめん。実は俺、本当に情報屋MOONなんだ。いや、黙ってたのは奈々を危険な目に遭わせたくなかったというかなんというか……。
でも、最近ちょっと色々あって、奈々にも知って欲しかったんだ。これから、自分にも危険が降りかかるかもしれないと警戒してほしい。」
案外すらすらと出てきた言葉を、どこか客観的に聞いている俺がいて、あぁ、これが俺の本心だったのかなと思った。
「お兄ちゃん……………。」
「………………………」
「……………うん、わかった。気をつけるよ。教えてくれてありがとう。」
「っ奈々!ありがとう、ぜったい奈々を危険な目になんて遭わせないようにするから。」
「ふふ、大丈夫だよ!もしかして、昨日出掛けたのも情報集めだったの?」
「うん、まあ…」
「そっかあ。…聞きたいこと知れたし、いっか」
「ん?あ、そういや奈々が知りたい情報って何なんだ?」
「………もう知れたからいいの!」
「え?いつのまに?え、あ、そう…。」
奈々の知りたかった情報は、兄の昨日の行動やら兄の想い人、もしくは好きなタイプだったが、兄の話題は圧の笑顔で丸め込ませる。
「あ、それでね!今日もちょっと出なきゃいけないんだけど…………」
「うん、わかった!仕事だもんね!奈々は留守番してる!」
「奈々ぁっ、なんて物分かりのいい最高の妹なんだっ」
「そのかわり、ぜったい無事に家に帰ってきてよ?掘られちゃだめだからね?抵抗して守り抜くんだよ?ぜったいだよ?」
「え、あ、おうっ!」
途中から奈々の言っている意味がわからなかったが、とりあえず返事をしておくと、なぜかジト目で睨まれた。
もちろん奈々の心の声は、ぜったい分かってないな………である。
「あ、もうこんな時間っ俺行かないと!いってきます!」
「いってらっしゃい!気をつけてね!」
走りながら唯一は、いい妹を持ったなぁとしみじみと喜びを噛み締めて緩んだ顔をしていたのだが、それに本人は気付いていない。(隠れシスコン)
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