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9
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「ああ、もっと呼んでくれ、サトル」
「あっ、レナードさま……きもちい、気持ちいいっ」
「可愛い……俺の奥さん」
とくん、と悟の胸が大きく鳴った。たくましい腕に包まれ、口づけて。愛されてると感じると、涙が零れそうだった。そうならないように、悟も抱き締め返して侵入してきたレナードの舌に自らの舌を絡める。
自分だけを見て欲しい。もっと夢中になって欲しい。
αは縄張り意識が高く独占欲が一番強いと聞くが、Ωである悟も相当なものだと思う。それが番という依存性であった。
「っ、イく……」
「一緒に……っ、ぁっ」
どちらからでもない口づけを交わして、離さないとでもいうかのように抱き寄せる様は、まるで一つになったみたいだった。
レナードが腰をグラインドさせて最奥を穿ち、ぶるりと震える。コンドーム越しではあるが、中にあるレナードのペニスがびくびくと脈打っているのを感じることが出来た。悟はそれを感じながら尻の中を収縮させて、再び白濁を放った。
絶頂の余韻から息を整えて、ずるりとレナードが抜けていく。形を覚えたそこは、すぐに元に戻らず変な喪失感が生まれていた。悟はこの感覚があまり好きではない。どうしても寂しいと思ってしまうからだ。
それと、先走りや精液で汚れた下着だ。とにかく気持ち悪くて早くも脱いでしまいたい。しかし、これはレナードの許可がいるだろうから、そのことを言おうと口を開いた時、レナードの手が伸びてくる。
なにかと思えば、手が伸びた先はベッドへ散らばったコンドームだった。置いた時にも思ったが、本当にそれを見ると生々しい。しかも、レナードは早速パッケージを破って、新しいのを装着しようとしているではないか。
「も、もうするの……?」
確かにレナードのはもう元気のようだけど。それでも、さっき終わったばかりで。いや、まず下着をどうにかしたい。
冗談って言ってと悟は願いを込めたものの、レナードがニヤニヤと笑った瞬間、なにもかもが崩れ去った。
「サトル……Trick or Treat」
「え、待って。それはずるい……!」
のしかかってくるレナードの胸板を押すが、その相手はというと知らんふりだ。
「んー? そうだな、ハロウィンというイベントも悪くはないな」
「レナード様、待って、そうじゃなくて待って……下着!」
「下着がなに」
「脱ぎたい」
「駄目だ」
やっぱり。どこかでそう思ってしまった自分を、悟は憎たらしく思った。そして、待ってと言いつつレナードを受け入れようとしている自分も。
でも、愛しているから尽したい。すべてを愛してくれた貴方に。
──Happy Halloween!
レナードからたくさん悪戯されたけれども、甘いお菓子のような夜を悟は味わった。
『ハロウィンなレナ悟』
End
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