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「はあ…」
今朝のことを思い出し、何度もため息が出てしまう。
…やっぱり逃げたってことは嫌だったんだよな。
いや、男同士だしましてや兄弟。嫌に決まってる。それが普通だ。
それなのに嫌だと思えない俺は何なんだよ…。
「あーー「うるせえよさっきから!」
前の席の稲部慧(いなべ けい)が振り返り俺を睨む。
慧は俺の唯一の友人だ。俺は愛嬌がないらしく、人見知りもしてしまうため友達ができない。
「一人でウダウダ悩んでるくらいなら聞いてやるから黙れ。後ろでため息つかれんの気分悪い。」
訳『ため息ついちゃって心配だから俺でよければ力になるよ?』ってところだな。
慧は口が悪いけど、それは素直になるのが照れくさいだけだということが長年の付き合いから判明した。
よって、俺は慧の言葉を訳せるという特技を身につけたのだ。
「さすが慧くん。マイベストフレンド。俺はもう慧くん無しでは生きていけな「おい。張り倒すぞ。俺の気が変わる前にさっさと話せ。」
とか何とか言ってちょっと照れてる。そんなところも可愛いな〜なんて思いながら俺は今朝の出来事を慧に話した。
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