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⑰ 正宗にしおりをはさみました!
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⑰ 正宗
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明日からテストが始まると言う事で今日の部活は休み。
久しぶりに兄貴が帰って来る前に家に帰ることが出来た。
久々に手の込んだ美味しい料理を兄貴に食べて貰おうと仕込みを始める。
料理は好きだ。
兄貴が喜んでくれるから。
鼻歌交じりで料理を作っていると、
ピンポーン
チャイムがなった。
うちに人が来るなんて珍しい。
宅配便か?
俺はエプロンを外し、玄関の扉を開ける。
「えっと、どちら様ですか?」
そこに立っていたのは宅急便のお兄さんでは無かった。
黒縁のメガネをかけ、髪も服もキッチリと決めた真面目そうな知らない男の人。
「僕は浅野 誠人と言います。佐久間 陽さんに呼ばれて来たのですが、御家族の方ですか?」
この人は兄貴の友人らしい。
兄貴の友人とは思えないくらい丁寧な話し方をする誠人さん。
こんな友人がいるなんて驚きだ。
「俺は、弟の正宗です。」
ペコリと頭を下げる。
「その、申し訳ないんですが兄貴はまだ帰ってなくて。」
そう告げると誠人さんの眉がピクッと動いた。
「そうなんですか、困りましたね。佐久間さんに3時に来るように頼まれていたのですが。全く、自分で取り付けた約束位は守って欲しいものですね。」
その声には苛立ちが込められている。
兄貴のバカ!
なにやってんだよ。
「あ、あの。兄貴ももうすぐ帰って来ると思うので上がって待っていてください。」
誠人さんの怒りが募る前に俺は家へ上がって貰った。
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