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⑱ 正宗にしおりをはさみました!
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⑱ 正宗
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「お茶、どうぞ。」
俺は誠人さんをリビングに案内すると、お茶を出す。
「お兄さんから弟さんのお話は聞いていましたが、こんなにしっかりした弟さんだとは思いませんでした。」
誠人は先程の苛立ちのこもった声とは違う、優しい声で話し始める。
「兄貴は、俺の事をなんて…?」
「世界一可愛いくて最高の弟だと。」
「っ…!?」
顔が熱くなる。
なんて事を言っているんだ、あのバカ兄貴。
「なんか、すいません。」
とりあえず謝る。
「いえいえ、確かにイメージとは違いましたけど。」
誠人さんは微笑む。
俺は兄貴が帰って来るまで誠人さんと軽い談笑をし、打ち解けていった。
バンッ
扉が勢いよく開く音と同時に兄貴が部屋に入って来る。
「ただいま…って、なんで誠人が…。」
「貴方が呼んだんでしょう!全く…。」
誠人さんは頭を抱えている。
そんな誠人さんを見て、兄貴はようやく思い出したようだ。
「そういえばそうだったな。」
能天気に答える兄貴には、全く悪びれた様子はない。
時刻は16時過ぎ。
約一時間の遅刻。
兄貴にはもう少し秩序を持って行動してもらいたいものだ。
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