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24 誠人にしおりをはさみました!
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24 誠人
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食事を終えた僕はキッチンで洗い物の手伝いをする。
佐久間はソファーに寝転がりテレビを見ているため、今は正宗君と2人きりだ。
「正宗君は佐久間の事が好きなんですよね?」
ガタッ
正宗君は手に持っていた皿を落としかける。
「な…なんで……。」
カタカタと正宗君の手が震える。
「言わないで…兄さんには……。」
今にも泣きだしそうな声。
僕は思わずギュッと正宗君の震える手を握りしめる。
「言ったりなんてしません。ただ君が、僕に似ていたから。」
真っ直ぐ正宗君の目を見つめて、僕はゆっくりと話し始めた。
僕には好きな人がいる。
小さい頃からずっと一緒で仲良しの男の子。
最初はただの友達だった。
いつからだっただろう。
その想いが恋心に変わったのは。
いつの間にか好きになっていた。
この思いを伝えられないのは彼には他に好きな人がいるから。
「僕も一緒なんです……。」
初めて人に話した。
心の中に閉じ込めていた思いが、なんだかスっと軽くなった気がした。
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