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64 正宗にしおりをはさみました!
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64 正宗
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兄貴の作ってくれた料理を食べ終える。
本当は折角兄貴が俺のために作ってくれた料理を平らげてしまうのは惜しかった。
が、残しても仕方がないので最後まで美味しくいただいた。
空になった皿を見て少し寂しい。
片付けたら今日の幸せな時間が終わってしまいそうでなかなか片付けられずにいた。
「まさ、どうかしたか?」
「…なんでも、ない。」
「兄ちゃんに嘘はだめだぞ。」
「……これ片付けたら…幸せなこの時間が終わりそうで、怖い。」
そう言うと
「ふっ…はははっ」
兄貴は声を上げて笑い、わしゃわしゃと俺の頭を撫でた。
「まさ、後ろ向いて。」
「え?」
何が何だかわからないまま後ろを向かされる。
そして首にひんやりとした物がかけられる。
「まさ、誕生日おめでとう。プレゼント。俺とお揃いの。」
兄貴は首から下がる黒い指輪をチラッと見せる。
チェーンに通された二つ指輪は対になっていてまるで婚約指輪みたいだ。
嬉しい。
「…ありがとう……これつけたら、兄さんの物になれた気がする。嬉しい。」
俺は指輪を見る度、つい顔がにやけてしまう。
「まさ、煽ってる?」
「え?」
何故かスイッチの入った兄貴に、俺はソファーに押し倒されてしまった。
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