アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
まぁ今やってる勉強だけじゃ茶ノ木家の歴史からするとまだまだ勉強が足りないのは分かる。
でも他にも身に付けなければいけない教養って何なんだろう?
素直にそう思って琉聖を見詰めていたら、大きな溜め息がその形のいい唇から漏れた。
「そのうち分かるよ。今は何も考え無くていい。俺がちゃんと善処する。」
それだけ言って何も教えてはくれなかった。
聞いても多分無駄なんだろうなぁと思った俺はそれ以上は突っ込まない。
琉聖が善処してくれるんだから。
「深月、辛くなったら何時でも頼ってね。俺は深月の味方だよ。」
向かいのソファーに座るクリスの長い腕が伸びてきて俺の頭を軽く撫でる。
同級生の筈なのにその動作がやけに大人で、俺はモヤモヤしてた気分が少しだけ軽くなった気がして頷いた。
これからの事は俺には分からない。
でも琉聖やクリスが居てくれたら何とかなる。
そう変な確信が持てて心強かった。
「そろそろ昼休みが終わるな。深月、教室まで送るよ。」
琉聖に促されてカップを置くと立ち上がる。
「またランチ、一緒に食べようね。」
優しいクリスの笑顔に見送られて俺は生徒会室を後にした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
53 / 353