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18歳以上ですか?
問題 1にしおりをはさみました!
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問題 1
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「学校、どうするの?」
確かに。
「どうするってどういうこと?」
首を傾げる母さんに、榎兄が言う。
「確か、椛は学区内の共学校だよね?
そこは同じ中学の子も多いだろうし、性別は男としていくしかないけど、“京谷 椛”が男として入学したら、知っている人は不審に思うでしょう?
『女のはずなのに』って。
だから、高校は変えた方がいいんじゃないかってこと」
「ああ、そうねぇ…今から変えるなら、急いで探さないと!出来れば、入学式に間に合う方がいいから」
そう言って、母さんはパタパタと部屋を出て行きかけ、途中で振り返って笑った。
「あ、朝ごはん食べちゃっててね~」
『うん』
そして、朝ごはんを食べつつ、話をする。
「椛の高校、何処になるのかしらね~?いいところならいいけど…」
「まぁ、母さんが探してるし、悪いところ…って言っちゃ駄目だけど、は無いと思うよ」
「なんなら、俺と椿のとこに来てもいいよな!」
「うんうん、来たらいいよ~?一緒に学校行けるし、そうなったら嬉しいなぁ~(*´∇`*)」
「…何処でもいい…もう一度試験受けなきゃダメかな…?」
「ん~…そうだね。そうなるんじゃないかな」
「……うわ…めんどくさ」
そんな話をしていると、ふいに
「そう言えば、そもそも、何でいきなり男になったんだろうな?」
と楸が言った。
「確かに~」
「昨日まで普通だったわよね?」
「原因不明だね…」
モグモグとトーストを咀嚼しながら考える。
すると、まさか、考えたくないが、一つ、思い当たることが。
「……不明、でもない、かも」
「え?どういうこと~?」
椿が首を傾げる。
「…父さんなら、有り得なくもない、と思うんだけど」
その言葉に全員がハッとした顔をした。
「有り得る…!」
「父さんならやりそう~
というか、出来そう~」
「その線は考えて無かったね…」
「でも可能性は十分ね…」
皆、頷いていると、母さんが戻って来て言った。
「学校見つけたわよ~!此処なら、今からでも入学式に間に合うわ♪」
「え、はやっ!?」
テーブルの上で開いたノートパソコンの画面に表示された学校は…
“芙蓉学園”
「…芙、蓉学園……芙蓉って何」
「花の一種だよ。椛が此処にしたら、僕と同じ学校になるね」
「え!?」
「そうなの~?」
「榎兄、此処だっけ…」
「おや、知らなかったっけ?」
榎兄は首を捻っていたが、母さんはその間に何やらパソコンを操作している。そして、
「はい、申し込んでおいたわ!一応、試験の問題が明日頃には送られてくるから、解いて送ればいいって」
とやりきった感じの笑顔でぐっと指を立てられた。
『え』
兄弟全員で画面を覗きこむ。
そこには、
『入学願いは受理しましたので、学力測定の為、試験問題を送付させて頂きます』
の文字。
「…マジ…?」
***
はい、問題その1ー
高校については解決…かな?
京谷母、行動はやい…
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