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18歳以上ですか?
.にしおりをはさみました!
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「会長の手、冷たいから」
「あぁ…なるほど……俺の同族はみんなこうなんだ…星川君はあたたかいね」
一琉は自分の手を眺めた後…意識を失う前のことを思い出し慌てたように辺りを見渡す、クレインは切なげに目を細めて動揺している一琉を落ち着かせるように小さな背中を撫でてあげる
「イリアは…?僕…気失って…イリアのこと助けられんくて…」
悔しくてじわりと瞳に涙が浮かぶ
一琉はイリアの特性や体質を知らず必死に守ろうとしてくれたんだとクレインは胸が痛んだ、こんな小さな体で…男達に囲まれたイリアの元へ行くのは怖かったはずなのに、イリアのことを本当に大切に思ってくれたんだなと感謝する
「イリアは大丈夫…ありがとう、守ろうとしてくれて」
「ううん…僕のお仕事でもあるから…でもここにも悪魔はたくさんおるんやねー」
これは骨が折れそうだと不安げに自分の体を抱きしめる一琉の肩をそっと抱き、顎を掴みあげるとクレインは自分と目を合わさせる
『目を合わせて』とわざわざ言わなくても一琉は大きな目でじーっと見つめてきた、互いの距離は息遣いがわかるほどなのに気まずいとは思わないのかなとクレインは照れ臭い気持ちを抑える
「星川君…少し、このまま…」
「…会長の目は…紅茶の色してて綺麗やねー… 明日は紅茶を……あ……赤く、なっ……」
紅い瞳を見ていると頭がぼーっとしてきてイリアを助けられなかった悔しいおもいすらも靄がかっていく…その感覚は強制的なはずなのに心地いい……力が抜けてもたれかかってくる一琉の体をクレインは優しく抱きとめた
10分ほどしてクレインと一琉は仮眠室から出てくる
一琉は刻景と六花がいるのを見つけるとパーっと微笑んで駆け寄り六花の隣に座る
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