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1-11にしおりをはさみました!
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1-11
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車内は、悠の荒々しく乱れた呼吸が響きわたる。
そんな悠の姿を、ルイス・オックスフォードは真剣な眼差しで見つめていた。
『ノエル、私のホテルにはあと何分で着く?』
『そうですね、あと10分程だと思います』
『そうか...』
ルイスは、アメリカ最大手の企業を経営する一家の次男坊である。
今回、日本支社の社長に就任したため来日したのだ。
ルイスが、あのセンター街で悠を見つけたのは偶然だった。
前社長である兄貴からの引き継ぎ作業が、予定より早く終わり、少し日本の街を見ておきたい。
そうノエルに伝え、ドライブをしていた時である。
信号待ちをしていたルイスは、車の外を見つめ、日本の街の人の多さに度肝を抜かれていると、先程会社でぶつかった青年の姿が目に止まった。
丸メガネが印象的だった彼の姿は、人覚えが苦手なルイスでもよく覚えてた。
それに14年前に会った、今でも忘れなれない人間に、面影が似ていたからだ。
知っている事は、灰色の瞳を持ち、日本で出会ったと言うことだけ。
ー今回日本滞在の目的は、あの人間を探すのも一理あるし...ー
つい物思いにふけっていたルイスが、再び青年に目をやると、切羽詰まった表情周りを見渡し、小さな路地に入って行くのが見えた。
そして今度は、ガラの悪い男が、青年の後を追うように、その路地に入っていく。
嫌な予感がしたルイスは、すぐ様ノエルに進路変更を言い渡し、車を発信させた。
そして悠を助けるに至ったのだ。
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