アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
報復にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
報復
-
さて。
俺は、今、どこか倉庫のようなところに閉じ込められている。
こんなの、どこぞのガキのいじめと一緒じゃないか。
あくまでアイツらは大学生だし、性別は違えども、いじめはいけません、って言われて育ってきた世代だよな。
それが、こんな男子大学生1人を閉じ込めるか?
冷静なのはきっと経験があるから。
それとちょうど陽の光を入れずに眠りたかったから。
ここはここら一帯のペンションの倉庫の様だった。
とても広くて、真ん中あたりは何も無いけど、端の方に布団らしきものが積み上がっていた。
早くスマホで連絡すればいいだろって話だけど、残念ながらそれは出来ない。
スマホを携帯する癖がない俺は、スマホをベッドの上に置いてきた。
布団にくるまりウトウトしてたら、ガチ寝して、今が一体何時で、俺がどれくらいここにいるのかが全く分からなくなってしまった。
というか、女子という生物をか弱いなんて言ったのは、どこのどいつだろうか。
五人がかりで襲われたらいとも簡単に閉じ込められてしまった。
あの時の形相は少しトラウマになる。
女子にこうやって閉じ込められるのは、二回目だ。
一回目は、中学生のとき。
同じ学年の女子に体育館倉庫に閉じ込められた。ガクのことを好いている女子たちだった。
俺が男だという概念がないのか、嫉妬に駆られたらしい。
いや、あの時は今よりはかなり焦っていた。
正直、ちょっと泣いた。
そういえば、あの時助けてくれたのはガクだった。
それがまた火に油を注ぐ感じだったのが笑い話だが。
たぶん、これは報復なのだと思う。
さっさと帰らなかった俺への。
ガクと話してしまった俺への。
また、繰り返されるのか。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
31 / 36