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夏の章一 青嵐(あおあらし)にしおりをはさみました!
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夏の章一 青嵐(あおあらし)
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「いやいやいや、そんなん言うてる場合ちゃうやん。何、笑てんねん。何しでかすか分からん奴や…血ぃ見るぞ」
「その時は、奴にも血を見てもらおう」
遊命はさらっと言った。
「あほ。そんなんしたら遊命が掴まるやん」
「そんなあほあほ言うなよ。そいつ、自分ばっかがかわいくて、他人の痛みなんてどうでもいいって思ってるような奴なんだろ? そんな奴止めるには、やっぱ痛い目に遭ってもらわないと。俺も多少は痛い目に遭っちゃうかも知んないけどさ。裁判を受けたっつっても、録に社会に出てない奴に、社会的制裁なんて無意味。痛くも痒くもないよ」
「は…、うちの親が聞いたら、激昂しそうやな。暴力に暴力で返しても解決せぇへんで」
「処分を受けた今だって解決してないじゃん。可児はまだ、中西って奴の影に怯えてる」
「藤沢が関わってなかったら、ここまで言わへんわ。危険を犯しても藤沢と会いたいんか? 遊命は」
藤沢と関わってしまった事実を無くすことはできないが、遊命がこれ以上深入りしないでいられる言葉がないか、可児は頭の中を巡らせた。
「可児は俺のこと好きなの? そんなに俺が大事?」
またも見当違いな返答に、可児は訳が分からなくなっていた。
「そんなん訊いてどうすんのや。藤沢と付き合うんやろ?」
「藍ちゃんと? 付き合わないよ。エッチしたからって、付き合うとは限んないじゃん」
「…は…」
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