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「…っ…アンタ、どうしてこんな朝早くから」
李斗はビクリと肩を上げ、気配のない背後を振り返ると、そこには狐面を付けた、いかにも胡散臭そうな男が立っていた。
彼の名は黒狐。李斗専属のS級監視官だ。
この街の殺人鬼達を監視する監視人全員にはS級を最高級とし、A級、B級、C級といったランクが存在する。
ランクの基準は強さと対応力であり、そのランク分けをしたうえで、専属監視官か地方監視員といった役職が与えられる。
黒狐が当たる専属監視官は、特に危険人物だとされる殺人鬼のそばで常時監視するのが役目で、これを割り当てられるのは主にS級とA級だ。
地方監視員はA級をリーダーとし、B級、C級のメンバー達がそれぞれの与えられた地域の殺人鬼達の監視をするのが役目だ。
「どうしてもこうしてもねぇよ、俺は李斗の専属監視官なんだぜ?お前の行動を把握していて何がおかしいんだ?」
「………チッ」
李斗は黒狐を睨みながら舌打ちをし、踵を返した。
「逃げるのかぁ?はは、そんなことしても無駄なのになぁ。…あぁ、そうだなぁ、じゃあ―――…」
「?!…あぁぁああっ」
逃げようと走りだした李斗にむかって、黒狐はニタリと笑いながら「電気」と呟くと、李斗の身体に電流が流れた。
李斗はそのまま力なくし地面に倒れこんだ。黒狐はその倒れる李斗のそばまでゆっくり歩いてゆくと、そのそばに李斗の顔を覗き込むようにしゃがみ込んだ。
「ホント、馬鹿だなぁ…忘れたのか?装置のこと。」
装置というのは黒狐が開発した「李斗専用お仕置き装置」のことで、ブレスレッド型であり、黒狐の声色に反応して装着者(李斗)の体に電流を流したりなどのことをする。
「くっそ…このイカレ野郎っ…」
「へぇ、すげぇなぁ。この量の電気を流しても喋れるなんて…でもその顔」
黒狐は微笑み、李斗の顔を指差した。
「辛そうに歪んでて…最高だな…」
「だ、まれ…この、変態…っ」
李斗は上手く呼吸が定まらないようで、呼吸を乱していた。黒狐は、その顔をやんわりと両手で包みこむとにこりと笑って言った。
「さぁ、お仕置きだ…李斗…」
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