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次の日、学校に行って帰って来ると、家は家具が全部なくなっていてごみひとつなく、家はもう、売り払われていた。
「へぇ、そんなことがあったんだ」
「はい、俺もう帰る家も何もなくて…」
すると、今まで我慢していた涙がぽろぽろと出てきた。
「大丈夫?」
と、心配そうに言ってくれる雪也さん。
「(なんでこの人は、こんなに優しいんだろう)」
と、俺は思った。
「う…だ‥いじょ‥ぶ…です…ひっく」
「うう」
と言うと、雪也さんは「えらいえらい」と言いながら頭を撫でてくれた。
「親戚は?」
「親戚とは…、仲が…悪くて1度もあったことが‥なくて…ひっく…おじいちゃんもおばあちゃんも…ぅもぅ…死んじゃってて…」
「ふ?ん、そっかぁ」
と、雪也さんは言うと、「それなら!」と言って、手を叩いた。
「俺ん家に住む?」
「うぅ…ひっく…えっ?!」
「俺ん家、狭いしあまりいいとこじゃないかもしれないけど、俺ん家でよければ」
「うぅ…」
「いい…んで…‥すか?…ひっく」
「なにが?」
「だって…俺ぇ…きた‥ないし‥ひっく‥な‥にも‥できないし‥ぅ迷惑‥ばっかり‥かけるし…」
「結人は、汚くなんかないよ」
「ね?俺ん家に住まない?」
「うぅ…」
俺は、泣きながら、
「ほん…とに…い‥いん…ですか?ひっく…」
「いいよ、本当に」
「ほん‥との…ほんとの‥ほ‥んと?」
「ほんとのほんとのほんと」
「うぅう…」
「こ、こに‥ひっく…住ませて…く‥ださ…い」
そう言うと雪也さんは、優しく抱きしめてくれた。
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