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体育祭 13にしおりをはさみました!
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体育祭 13
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しばらく佐藤君を探してまわっていると校舎の入口付近で真っ青な顔をして座り込んでいる男の子を見つけた。
校舎内は今立ち入り禁止の筈なのにこんな所でどうしたのかしら。
体調が悪いって言うよりかは何かに怯えているような感じだ。
わたしが声をかけようか迷っていると梓馬君はずかずかと遠慮もせずに近ずいて行った。
「ちょっと、梓馬君!?」
次の瞬間梓馬君はその子の胸ぐらを掴み壁にドンッと押し付ける。
何してるのよ、こんな時に。
話聞くにしても聞き方ってのがあるでしょーが。
「おい、この辺で1年のちっせぇの見なかったか?佐藤 忍って名前の。」
佐藤君の名前を出した時、その子の肩がビクッと跳ねた。
「知ってんだな…もしかしてテメェがしのぶを…」
「ごめんなさい、ごめんなさい…」
その子は梓馬君に怯えきっていてひたすら謝り続ける。
それに追い打ちをかけるみたいに梓馬君が脅すもんだから話にならない。
「ちょっと梓馬君落ち着きなさい。今しなきゃいけないのは佐藤君を探す事でしょ?」
そう言うと梓馬君は彼の胸ぐらから手を離した。
ドサッ
彼は腰が抜けたのかガタガタ震えながらその場に座り込んだ。
「あなた、名前は?」
「…三浦、です。」
「そう、三浦君。あなた佐藤君が今何処にいるか知ってるわね?」
「…。」
答えは返ってこない。
多分この子は誰かにおどされているのだろう。
「大丈夫よ、あなたの事は先生がちゃんと守ってあげるから。だから教えて?」
優しくそういえば彼は簡単に口を開いた。
「ほ、保健室…」
それを聞いた瞬間、梓馬君は保健室に向かって勢い良く走って行った。
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