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ハッピーショコラ!!! ■四粒目■にしおりをはさみました!
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BL Land「2014 Valentine」Tour{増刊特集}
ハッピーショコラ!!! ■四粒目■
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「おおっ。ちょーコレ…」
ソウジはそのサガの出してきた立体的なチョコレートを見て、眼を離せなくなった。
小さな粒のうえに繊細な蝶の造形があしらわれており、鱗粉を思わせるように全体に金粉をまぶしてある。
ソウジはこの店長が自ら細長くきれいな指先でこのファンタジックな形を作っているのかな、と思う。
サガから柔らかな笑顔を向けられるのに気づき、ソウジはにこにこと顔を見上げて、
「素敵ですね!!こんなかわいいの女性から貰えたら、僕きっと喜んで、舞い上がって踊ってしまいますわ、ええなぁ」
またそのチョコレートにとろんと眼を落とした。
「女性ではないけど、私から貴方に、プレゼントしますよ?」
それを聞いてソウジは、はっとして一瞬、サガの顔を振り仰いだ。
「ほんまに?ええんですか?うっわ、やった。嬉しいです!!僕、飾っておきますわー、食べずに。こんなきれいなん食べられへん…」
そのままチョコレートに見入っているのを、タカヤナギは、まーたはじまった、と頬杖をついて眺めた。
いつものことだけれど、面白いものやきれいな物に出会ったときの、ソウジの集中力をタカヤナギは買っている。
このあとの打ち合わせも、帰り道も、このチョコレートに心奪われてぼんやり過ごすであろうことは、眼に見えていた。
そんなときには女の子のおっぱいも、かわいらしい誘いもまるで眼に入らなくなるらしく、それでもう何度も失敗している。
その集中力をサイト作りに投入してくれるのだから、悪いとは言わないが、このあとの時間、それに心奪われたまま自分が蔑ろにされるのは、癪にさわる。
心の中で舌うちして、どうしてくれよう、と思う。
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