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〜琉side〜
8月9日
「ひ、広!!!」
「やば!!」
「ちょっと落ち着いたらー?」
「「なんでお前らまでいるの?!」」
テンションが上がった貴也と煌をなだめる奏。
その3人を見て琉と翔也が叫んだ。
「俺たちが呼びました。」
琉と翔也が振り返ったところには恋、明希、千秋。
「まあまあ、プールなんて大人数の方が楽しいだろ?」
紘がそう言って笑う。
よく晴れた今日、いつもの6人はもちろんのこと、貴也、煌、奏まで加えた9人でプールにやってきていた。
まだ中にも入っていないのだが、貴也と煌は興奮状態。
「れーんさん!早く行こ?」
「へ?あ、うん。」
奏に手を引かれ、中に入っていく恋。
「明希さん行こー!!」
貴也に腕を引っ張られて中に入る明希。
「千秋さん?初めまして!!一緒に行こ!」
「え、あ、う、ん?」
動揺しながらも千秋も煌と一緒に中に入っていき、なぜか残された他3人。
「はしゃいでるなぁ。」
「楽しそうで何よりだけどなんか複雑ー。」
「とりあえず行くか。」
3人も中に入り、着替えて外に出る。
「…日焼け止め塗るか。」
「塗ってもらおー!」
「千秋肌白いから焼けたら痛そう…」
6人はまだ来ていなくて、3人は日陰にレジャーシートを広げる。
「ひゃっほーー!!!」
「…まったく…」
貴也の声が耳に届いて、翔也が頭を抱える。
「うわ、貴也くん危ないっ!!」
「へっ?!」
明希の声に、3人が振り返ったときには、貴也がツルッと滑って転びそうなところを奏が受け止めていた。
「危ないよー?大丈夫?」
「う、うんっ…奏さんありがとう…」
「貴也大丈夫?!」
「だから走っちゃダメって言ったでしょ。」
まるでお母さんのようにそう言う恋。
「怪我なかったんだからよかったじゃん。」
優しく微笑む千秋。
貴也を囲む5人それぞれの対応を見ながら、琉、翔也、紘はなんとも言えないほのぼのした気持ちになった。
「なんて言ったらいいの?奏くんは置いといても、他のみんなって放置しちゃダメだよね。」
「俺も正直煌と貴也くんは心配。恋とか明希くんとか千秋くんも心配だけど。」
「さっさとこっち呼ぶか。おーい、みんなこっち!」
紘に呼ばれて6人がこちらにやってくる。
恋、明希、千秋はパーカーを羽織っているが、奏、煌、貴也はそのままだ。
「みんな日焼け止め塗っときなよ。」
「はーい!」
紘の言葉に煌が元気よく返事をした。
「恋、おいで。」
琉は恋を呼び、日焼け止めを手に出す。
「自分で塗れますよ?!」
「いーから。」
琉は恋の背中に日焼け止めをつけていく。
「っひゃっ?!」
そんなとき、明希が高い声を上げた。
「…明希、大丈夫?」
千秋が心配そうにそちらを向く。
「翔也さんっ!!急に日焼け止め塗らないでください!冷たい!」
「ごめんごめん。てか今の声可愛いー。」
「へっ…?!」
「あーもう、ここでイチャイチャしないでよー。」
貴也がニヤニヤしながらそんなことを言う。
琉はそんなどさくさに紛れて恋の耳元に口を寄せる。
「れーん。あんま無防備にしてんなよ。」
「な…!!!」
恋も明希も顔が真っ赤になっている。
「?どうしたの?2人とも…」
そんな2人を見て、不思議そうにする千秋は、本当に純粋だと琉は思った。
「早くプール行こ!」
「行こー!奏兄さんもー!」
貴也と煌がプールの方に向かい、奏や、恋、千秋、明希も後を追う。
「行きますか。」
「よっしゃ。」
「走るなよー!」
なんだかんだと昼まで遊び通し、昼ごはんを買いに行くことに。
今日はこの近くに泊まることにしたので弁当はやめたのだった。
「買ってくるか、買わせに行くか…」
琉たち3人は真剣に悩む。
残していくのも心配だが、バラバラに行動させるのも心配。なんとも言えなかった。
「さすがに何人かで行けば大丈夫でしょ?」
「それもそうだけど…」
奏はそう言うが琉は迷った。
「俺たちがパパッと買いに行こう。」
「そうだな。お前らちょっと留守番なー。」
翔也と紘はそう言って納得した。
「あ、すいません。買いに行かせちゃって。」
恋は申し訳なさそうにそう言った。
「いいからいいから。奏くんどうする?」
「俺もついていきますよー。」
「じゃ、ちょっと待ってろよー。」
琉、翔也、紘、奏の4人はその場を離れる。
もっとも、絡まれそうになるのは恋たちだとしても、逆ナンパをされるのは、こちらの4人の方なのだが。
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