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〜恋side〜
「…やばい、マジで寝る。」
明希の部屋に入って、ローテーブルのそばに腰かけた恋たち。
恋は大きなあくびをした。
「今日は旅行の行き先決めるために来たんだから、頑張ってよー?」
明希にそう言われて、恋は頷くが、本当に今にも眠れそうなくらい眠い。
「おにいちゃんたち、おでかけ、するの?」
「うん。そうだよ。」
「おにいちゃんと、れんにいちゃんと、ちあきにいちゃんと…あと、だあれ?」
「俺は傑だよ。」
「すぐるにいちゃん…うん、おぼえたよ!」
「いい子だな。めちゃくちゃ可愛い。」
「傑って一人っ子だっけ?」
「いや、姉いるけど…弟欲しかったわ。」
「それわかるわ。」
恋は一人っ子だったため、小さい頃は少し寂しかったのを覚えている。
「すぐるにいちゃん、だっこ!」
「おう、来い。」
傑が利希を抱き上げて、膝に乗せた。
「傑って昔から面倒見いいよな。」
「それね。俺も昔助けてもらった記憶あるし。」
「そうか?もう全然覚えてないけど…」
「そういえば、4人で一回出かけなきゃいけないんだよね?どこ行くの?」
「そうそれ。翔也さんがその日が大丈夫だったら許すって言っててさ…どこ行こうかね。」
「テーマパークとか?」
「テーマパークって、あれか?千葉の?」
「傑行ったことある?」
「あるけど…恋はない?」
「ない。」
「僕もないや。」
「え…まじか。明希は?」
「あるよー。」
「じゃあそこ行こうぜ。恋と千秋は初めてだから、俺と明希がいろいろ調べとけばいいよな?」
「うん。だねー。」
傑は利希に構いながら器用に話に参加している。
千秋がパソコンを使って旅行についての情報を集めていた。
ノックが聞こえて、明希が返事をすると、菜々子が部屋に入ってきた。
「あら、ごめんなさいね、傑くん…利希が甘えちゃって…」
「いえ、大丈夫ですよ。」
「じゃあ、ごゆっくり。」
お菓子と飲み物を置いて菜々子が出て行く。
適当にそれをつまみながらみんなでパソコンを覗き込んだ。
「やっぱ西の方行きたいよね。」
「そうだなー。傑は希望とかあんの?」
「俺はお前らについてくだけだし、好きなとこ選べよ。」
恋の問いに答えだけ返して、傑は利希の相手をしている。
「冬と春、どっちにする?」
「あ、春だと嬉しい。僕、受験あるし…」
「あ、そっか。じゃあ、春休みにしよう。」
「じゃあ瀬戸内海のあたりにいって桜見たいね。」
千秋の言葉に恋も明希も頷く。
「どこ泊まる?旅館?ホテル?」
「旅館がいいな。」
「あ、ここは?広島の旅館。」
「おおー!いいんじゃない?」
「じゃあここにして…観光は後で決めればいいよね。何泊にする?」
「3泊くらいでどう?」
「いいね。」
「…お前ら即決かよ。」
黙って聞いていた傑がそう突っ込み、恋たち3人は傑を見る。
「だって結構前から話してたし。」
「LINEで話すことない時いつもこの旅行の話してた。」
「それにものすごく楽しみだしね。」
「…おう、そうか。」
その後もなんだかんだとパソコンとにらめっこしながら旅行プランを決め、今度4人で出かける日についても決めた。
4人で菜々子と明利に礼を言って家を出るとき、利希がかなり傑に懐いてしまって、ぐずってしまったのをあやしていた傑を見た恋は、やはり変わったな、などと1人思ったのだった。
*上原家の力事情
菜々子>>>明利になっている( ˙-˙ )
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