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尋ね人と待ち狐(11/22)にしおりをはさみました!
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尋ね人と待ち狐(11/22)
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我慢できず、白に飛びつく。
「白……！大好き！」
「…、引っ付くな」
「このマフラー、ずっと大事にするよ！
大人になっても……」
そう言ってから、ある事を思い出す。
"大人"になったら……白が、見えなくなるんだ。
急に黙り込んだ俺を見て、白が口を開く。
「……どうした？」
「……」
「小僧…？」
「…大人…」
「大人？」
「大人に…なりたくない……」
ばーちゃん…いっぱい食べて、いっぱい寝たら大っきくなるって言ってた。
なら……。
「もー何も食べない……寝ない。
白と会えないの、嫌だもん…」
「何も食べぬと、ヒトは死ぬぞ」
「じゃあ…ちょっとだけ、食べる…」
「栄養不足で病にかかるだろうな。
休息も取らんと、倒れてしまう」
「びょーきぐらい平気だもん！白に会うためならそのくらい……！」
声を荒げて言った瞬間、パンッという音がして頬に痛みが走る。
眼前に白の手があって、ぶたれたという事を理解した。
突然の平手に、涙腺がジワッとゆるむ。
「…ふぇ…っ」
「このうつけ者が。…これだからヒトの子は……。
お前は全くわかっておらぬ。己を心配する者が大勢いることを」
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