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chapter Ⅲにしおりをはさみました!
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chapter Ⅲ
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side 翔
「裏生徒会室へようこそ!今宵お集まりの皆様に、憐れな愚者めの解体ショーをご覧に入れましょう!あたっ」
『邪魔しに来たなら帰れ』
「うそうそ、仕事します!させてください!」
調子に乗ってぺらぺら話してたら後ろから容赦なくどつかれました。俺、絶対に将来禿げると思う。ついでにつめたぁい一瞥まで貰ってしまったのでこほんと咳払いしてから切り替える。もちろん、ご主人様が椅子に腰掛けたのを見届けてからね。
「んー、俺、君達に毛ほども興味なんて無いし長々と話すのも面倒だから、簡潔に言うよ」
何か言いたそうだけど残念、わざわざ聞いてあげるほど俺優しくないんだぁ。だって些細な感情の起伏も、髪の毛一本に至るまで、俺は全部レイのものだから。
「今回の件を引き起こした君達が如何な権力を持ちうるとしても、処罰は免れないよ。まず一つ、生徒会は存続する代わりに殆どの権限を剥奪。二つ、一ヶ月の謹慎及びクラスの降格。三つ、今回の事件で学園が受けた被害の修理費全額負担及び賠償。ま、こんだけの事を起こしてこの程度なら優しい方じゃない?」
ねぇ、なんてレイに同意を求めたが完全にスルー。つれない!わかってたけど!!
「権限を剥奪だと!?」
「クラスの降格なんて..父さんにどう説明すれば..」
「「修理費負担に賠償、って..」」
「言っておくけど、これは学園が出した決定だよ。当然、理事長も了承済」
「だとして、何故お前がそれを知っている?」
どうやら下された決定よりもその事実を俺に言われる事気に入らないらしい。若干一名、とんでもなく青ざめてるケド。ていうかこの子、他人を威圧しないと口も聞けないの?
「はぁー、やれやれ...頭が悪いのもここまで来ると呆れちゃうよね」
「なっ、」
「君、俺がさっき言ったこと聞いてた?ここは裏生徒会室、そして俺達は裏生徒会役員。噂ぐらい聞いたことあるでしょ?」
「裏生徒会...聞いたことがあります。一般には知られていない、非公開の存在。そのメンバーは理事長が直々に任命する為、生徒には知らされず、ゆえにその存在自体が疑わしい、と。まさか本当に存在していたなんて」
「「ということは、少なくとも八城くんと秋月くんはメンバー、ってことだよね」」
「一匹狼で情報屋をやってるお前がか」
「状況が変わったんだよ」
だって、レイが入るなら俺も入らなきゃだし。例え火の中水の中、ってね。まぁ、当の本人は他人事のように頬杖ついて目を閉じてるんだけど。
「俺達の仕事は理事長の手足としてあの方の憂いを取り除く事と、君達じゃ出来ない類のディープな案件の解決」
「つまり、貴方方は今回の件を理事長に任されていると」
「そゆこと。さすが副会長、話が早い」
「貴方に誉められると皮肉にしか聞こえませんよ、学年首席」
「そりゃ良かったね。ま、とにかく決定は覆らないから諦めて大人しく受け入れな」
飛んできた嫌味に笑顔を返せば、顔を背けたのは向こうの方だった。よし、これで生徒会は無力化したね。さてさて、ここからはレイの番だよ。
side 翔 END
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