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サニー・レイン 1にしおりをはさみました!
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サニー・レイン 1
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次の日、
硝子は無事上履きを靴箱から取り出し履くことに成功した。
高校に通うようになり昔よりこんな日も増えて来た。
みんな大人になっているという事なのだろうか。
喜ばしい事であるが、硝子は自分が変わりもしない事が
歯痒くも諦めに似た妙な気分で傍観しているのだった。
地獄のような日々とは天国や楽園を知っている者しか感じることはできないのだろう。
そう思うと、楽園の住民は哀れな気さえした。
窓の向こうは雨が降っていた。
教室の中はどこかひんやりしていて、
重たく、湿気が身体にまとわりついてくるようだった。
硝子は腕をさすりながら、自分の体調がどんどん悪くなっていくことに耐えていた。
頭が痛くて、重い。
大して力を使っていないのに、
筋肉がギシギシと音を立てて壊れていくようだった。
しかし授業は聞かねばならない。
どうにか鉛筆を動かしながら、
ぐらぐら揺れる視界で必死に黒板の文字を追っていた。
この雨降りの毎日が終われば夏が来るんだと、
他の生徒達は授業そっちのけでそわそわしている。
暑い夏も寒い冬も変わり映えなどしない毎日。
どうして都度都度、
そうやって楽しめるのか硝子には理解ができないし
そうなりたいとも思うことができないのだった。
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