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図書室の女神 5にしおりをはさみました!
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図書室の女神 5
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「い、伊積君が作ったの!?」
環先生が驚いたような声を出しているが
恭介は無視してラップを取った。
重ねられていた皿を取り出し、ナイフで切り分け始める。
「はい。雛瀬先輩」
恭介は微笑んで硝子に皿を差し出してきた。
綺麗に切られたパウンドケーキ。自分が受け取ってもいいものなのか。
硝子は恐々と皿を受け取った。
「図書室は飲食...」
「仕方ない。環ちゃんにも分けてあげます」
「もーしょうがないわね...紅茶淹れてあげる」
彼はそう言ってどこかへ消えてしまった。
恭介は半分になったパウンドケーキを更に半分にしている。
「あーあ。全部雛瀬先輩に食べて欲しかったのに」
そんな事を言う彼に硝子は皿の上のケーキを見つめた。
自分のために、誰かが作ってくれたケーキ。
そんな素敵なものを食べられる日が来るだなんて夢にも思わなかった。
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