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図書室の女神 8にしおりをはさみました!
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図書室の女神 8
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茶色いパウンドケーキは、わずかな抵抗を見せながらも
フォークを受け入れ切り離された。
苦戦しながら一口大に切ってフォークに刺し、口に運ぶ。
家族の誰かの誕生日の日などに家でケーキを見たことはあっても、
それを食べたことはなく。
生クリームが乗っているようなものでなくても、
口の中に広がる甘みが頭の中を幸せにしてくれるようで
硝子はぎゅっとテーブルの下で制服のシャツを握り締めた。
「どうですか?美味しい?」
「......うん...すごく、すごく美味しい」
硝子は思わず彼の方を見上げた。
きっとこの美味しさは、
この人が自分のために作ってくれたからなのだろう。
「よかった」
恭介はそう言って微笑んで、自分もケーキを食べ始めた。
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