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図書室の女神 7
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恭介は暫く震えていたがやがて二つになったケーキを更に小さくしようとしたので
硝子は慌てて彼の服を掴んだ。
「い、いずみくん、俺のを」
「そんな、先輩のために焼いたのに」
「こんなには、もらえないし...」
「なんと慈悲深い....尊い.....雛瀬先輩に感謝しろよ!」
「やったー」
茶々はそう言っては窓を乗り越え図書室内に入ってきた。
ドアを使わないのは何故なのか。
そうこうしていると環先生が戻ってくる。
ポットとカップの入ったトレーを持っていて、
紅茶のいい香りが図書室を包んだ。
「あら茶々君。よかったわね部員増えて」
「えへっへーそうなんだよぉ」
「やだカップもう一つ必要ね」
「あ、ご心配なく。想定済みです」
茶々はそう言ってどこからともなくカップを取り出した。
彼は記者というより探偵か何かなのではないだろうか。
全員均一に分けられたケーキと紅茶。
それぞれ席に着くと、茶々と環は両手を合わせた。
「いただきますっ」
「いただきまーす」
そう言って2人は食べ始める。
ちらりと隣を見ると、恭介はどうぞとでもいうように微笑んでいて
硝子はおずおずと両手を合わせた。
「....いただき、ます..」
小さな声で呟き、恐々とフォークを手に取った。
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