アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
贅の限界値 6にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
贅の限界値 6
-
「先輩!よかった...」
恭介の声がして硝子は首を傾けるようにそちらを見た。
ぼやけた視界の中誰かが近付いてくる。
顔が近付くとそれが恭介だとわかった。
「...いずみくん..」
「強引に連れてきてしまって、ごめんね。
痛いとこないですか?」
恭介は優しく頭を撫でてくれて
その大きな掌に無性にホッとしてしまいながらも硝子は首を振った。
学校に行く途中に彼に連行されたことを思い出し、
今すぐ行かなければと思うのだが
身体が鉛のように重くて動かせなくて、
硝子はひたすら泣きながら起き上がる努力をした。
「行かなきゃ...学校..」
「行かなくていい、ちゃんと休むって連絡しときましたから」
「...でも..っ」
「こんな状態で行けるわけないだろ!
自分の身体をもっと大事にしろよ!」
大声で怒られ、硝子はびくりと身体を強張らせた。
恭介はすぐにしまったという顔をして、
硝子の身体を押しつけるようにベッドに横たえた。
「ごめん...大声出して、でも本当に、
休まないとダメですよ。もっと悪くなってしまいます」
恭介は苦しそうに呟き硝子の頬を拭ってくれた。
そんな顔しないでいずみくん。
彼に迷惑をかけている申し訳なさに
とても顔なんか見れなくて硝子はぎゅっと目を閉じた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
96 / 229