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別れと出会い にしおりをはさみました!
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別れと出会い
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(別れと出会い ナビ△微回想2日目)(語り手は、ナビゲーター)
(場所は、柳瀬が、少年狩りしていた、サファリパークの中)
赤目虎が、空腹を、水で満たして、へこんでいた、お腹が、幾分膨らんだ
後、赤目象に、マーキングされた、匂いを水で洗って、濡れた体を、川原
で、小石の上で、四つん這いになり、少し、昇りつめた、太陽の、光で、
温めていた時、赤目象を、初め、水を、飲み終えた、象達が、前足を、高
くあげて、鼻を、上下させて、大きな声で、一斉に、叫び出した。
驚いた、赤目虎が、顔を、上げて、赤目象に、語りかけた。
「どうした、俺が、何か、悪い事したか?」
「お前達とは、一定の、距離を、礼儀として、保っているだろう?」
赤目象が、頭の中で、赤目虎に、話しだした。
「長老が、予定より、早く、今、亡くなった。」
「お前が、空腹だと、知っているから、早く、白い光の輪に、迎えに来て、
もらった、ようだ」
「もう、カラスや、禿鷹が、群がっているようだが、良ければ、何時でも、
案内してやるから、食べてやってくれ」
そう言われた、赤目虎が、
「魚が、食べられなかった時に、頂きに行くが、今は、水で、腹が、ガバガ
バだ、長老に、もし、伝えられるなら、お礼を、言っておいてくれ」
そう言った後、赤目虎は、頭を、2本、前足の、上に、おいて、眠り始めた。
子象が、目に、涙を浮かべているのを、少年が見て、子象を、ハグしながら、
「長老さん、ありがとう、さようなら。」
と、頭の中で、呟いたのを、目に、涙を浮かべた、赤目象も、聞いていた。
子象が、抱きついている、少年に、体を回して、向かい合った後に、鼻に、
咥えている物を、鼻をあげて、少年の、目の、高さにして、見せた。
それは、少年が、欲しがっていた、硬そうな、丸い、手で持つのに、手ご
ろな、白い、石だった。
「坊や、その子は、話せないが、お前の、考えている事は、頭の中で、す
べて、判るようだ、俺には、お前が、語りかけようと、した事だけしか、
判らないが、また、別の、能力だ。」
「リリーさん、この子は、誰の、お子さんですか?」
「父親は、判らない、おれたち、象は、一夫多妻制だけれど、妊娠期間が
2年もあり、雌象が、少なく、雄象と、ここでは、行動を、共にする事が、
多から・・・」
「母親は、そこの、彼女だが、人工授精で、作られた、俺達の、繁殖能力
は、極端に、落ちていて、その子象が、初めて、自然に、生まれた、唯一
の、子だ。」
「俺達象は、あそこで、寝ている、精力旺盛な、虎と、違い、一回の、交
尾は、体が大きいから、長くても、30秒で、尚更、父親は、判らない」
「そうだ、坊や、その、子象に、名前を、付けてくれないか?」
「僕が、そんな、大切な、お子さんに、名前をつけても、いいのですか?」
「特別だが、坊やが、その子の、唯一の、友達だから、名前を、その子に、
プレゼントして、やってくれ」
赤目象に、少年は、頭の、中で、そう言われて、しばらく、考え込んでいた。
子象は、さっきまでの、涙顔が、嘘のように、嬉しそうな、表情に、変わり、
細くて、優しそうな、小さな、目が、点になり、少年を、見つめていた。
しばらくしてから、少年が、頭の中で、話しだした。
「ホープは、どうですか?」
「希望と、言う、意味ですが、リリーさんが、カタカナですから、同じ、カ
タカナの、方が、違和感もないし、ぼくは、その子に、りんごや、薬草や、
今は、大切な石も、もらい、ここに来てから、生きる希望を、もらって、き
ました。」
「象さん達に、取っても、その子は、希望だと、思いますから・・・」
子象が、それを、聞いて、少年の、ほっぺたに、鼻で、キスをしたのを、見
た、赤目象が、語りだした。
「群れで、名前が、あるのは、リーダだけだと、決まられていたが、俺も、
気に、いったから、今から、その子は、ホープだ。」
そう言って、母親象の、了解を、取るように、赤目象が、母親象を、見つめ
たら、母親象が、少年の、所に、ゆっくり、歩いて行き、大きな鼻で、少年
の、頭を、撫でてから、子象の、頭も、撫でていた。
それから、日が高く、昇る頃まで、少年は、魚を、取る、準備に、没頭して
いた。
紐が、足りなかったので、川辺に、沢山自生している、「カラムシ」から、長
めの、紐を、作り、まだ、魚を取るには、気温が、低かったので、大事な所
を、隠す、布切れより、優先して、ホープの、ための、布を、手で、織り始め
た。
ホープは、2つ目の、硬めの石を、川原で、探していた。
一方、昨夜は、ほとんど、寝ていなかった、赤目虎は、寝ている最中に、とん
でも、ない夢を、見ていた。
「レッド、私は、白い光の束です。魂の、塊だと、あなたは、知っていますね」
「あなたは、まだ、子孫を、残していないから、死んでも、魂として、生き残
れないと、思って、いるようですが、それは、違います」
「今まで、沢山の、少年を、殺して、食って来た、あなたは、このままでは、
確かに、魂として、生き残れないかも、しれませんが、その、罪を償えば、私
が、貴方が、亡くなった時に、必ず、迎えに、来てあげますよ。」
「昨日、出会った、少年を、これから、命がけで、守り、最後に、あなたの、
自慢の、黄色と黒の、毛皮を、少年に、さし上げなさい。」
「それが、あなたが、私達の、仲間になれる、唯一の、方法です。」
赤目虎は、寝ていたが、今まで、こんなに、現実的な夢を、見た事がなく、目
を覚まして、顔をあげたら、目の前の、白い、光の輪が、空から、降りていた、
白い光の束に、戻るのを、確かに、見てしまった。
驚いた、赤目虎が、前足で、何度も、自分の顔を、叩いてみたが、痛かった。
「俺の、毛皮を、あの、坊やに、やったら、俺は、虎で、居られなくなる!!」
「俺は、死ぬのか?」
赤目虎は、独りごとを、呟いていた。
赤目虎は、しばらくして、象達が、近くにいるから、敵の、雄虎が、来ないと思
い、安心して、今の、出来ごとを、人ごとだった、かのように、思いながら、眠
り込んでしまった。
そんな、事を、全く知らない、少年は、ホープから、もらった、2つの、硬い石
を、両手に、持って、冷たい、水中にもぐりながら、カチカチと、両手で、貰っ
た、石を、泳ぎながら、何度も、叩いて、追い込み漁を、初めていたが、思うよ
うに、水中に、仕掛けた、籠網に、魚が、逃げずに、違う方向に、少年から、逃
げていた。
12月で、川の、水は、冷たく、少年の、体は、冷えて、唇が、紫色に、なり始
めていた。
川辺で、ホープは、その、動きを、興味津々と、言った表情で、眺めていた時に、
上空に、ヘリが現れて、川の上を、低空で、旋回し始めた。
少年の、首には、位置監視装置のついた、首輪が、嵌められていたので、位置を
確認した、兵士が、少年を、探していたが、姿が、見えないので、確認しようと
していたのだった。
明日は、少年狩りの、日だった。
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