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18歳以上ですか?
③にしおりをはさみました!
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③
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そう、後ろから聞こえて、おっさんは驚いたのか急に握られていた手から力が抜けた。
その手を振り払って後ろを振り向く。
ーーとてつもないイケメンさんや‥‥!
その声は、心の中で言ったつもりだったのだが
声に出ていたらしい。
その人は、にっこりと俺を見た。
「どうも。大丈夫?」
「‥‥え、あ、はい!」
俺は思わずその人に見蕩れていた。
我に返り恥ずかしくなって顔を逸らすと、クスリとその人は笑った。
そして、さっき俺を掴んでいた男の所に目を向けた。
俺も目を向けると‥‥もぬけの殻。
「え、速っ」
「んー‥‥逃げられちゃったか。ねぇ、君」
「っはい?」
俺は再びその人に目を向けた。
‥‥やっぱりイケメンさんやっ‥‥!
毛先をちょっと遊んだ、焦げ茶の髪。
切れ長の目。黒の高そうなスーツが似合っている。20代くらい‥‥かな?
その人は、俺に近づいてそっと俺の手を取った。
思わずビクッとして、手を引っ込めようとしたが
思った以上に力が強かった。
そして俺の腕のシャツをめくった‥‥え?
「やっぱり‥‥。赤くなってる」
「‥‥へ?!あぁ‥‥大丈夫です」
さっき、あの男に掴まれた所が、くっきりと手の形を残していた。いや、ホラーやな。
その人はシャツを戻し俺の頭を撫で‥‥は?!
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