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吾輩は早瀬である(R’s、番外) 9にしおりをはさみました!
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吾輩は早瀬である(R’s、番外) 9
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ここまでが俺のいなかった時のR'sの話
そしてここからは俺が入るまでのR'sの話……
4月
「天パの君!!サッカー部にこない?え?サッカーやってた?やっぱり!!俺の目に狂いはない!!隣の小さい君もついでにぜひ!!」
「小さくないの!!これから伸びるの!!」
「ねえ彼女バスケ部のマネージャーしない?ほら、少し見学だけでもさ、ね?っね?」
「へ…わ、わたし…です、か…わ、わた、わたひ…痛い!!」
「………」
連日続く先輩たちの部活勧誘の合間をすり抜けて生徒用玄関まで歩く
うっかりサッカー部に声を掛けられないようにそばを歩いてた天パな男子と小柄な男子を盾にして隣を通り抜けた、その次のバレー部はなんだかとろそうな女子の隣をすり抜ける
別の場所では吹奏楽部の先輩方がブラスバンド風の演奏を披露して勧誘してた
………俺の方がうまい…
特に興味もわかない…
ふうっと息を吐いて隣を通り過ぎる
やっと玄関だとホッとしていたら
ちょうどその玄関前でなにか騒がしくしてた
「蓮!!ほら肩車して!!」
「お前が下やればいいだろ!!あっ!!乗るな勝手に!!」
「啓!!ギター!!ギターとって!!」
「肩車のままギター持つな!!危ない!!」
「龍ちゃんはいー」
「二宮も渡すな!!」
「はい、蓮くんもベースー…」
「茜!!首にベースひっかけるな!!」
「皆さん是非『R's』へ!!」
「弾くな鈴木ー!!」
「………」
大道芸の部活動でもこの学校にはあるんだろうか…
怪訝に思ってその騒がしい集団をほかの生徒に交じって遠巻きに見てると俺の隣をくすくすと笑いながら女子生徒が通って行った
「えーなにあれー軽音部?」
「なんか軽音部とは違うらしいよ?なんかバンド?やってる先輩なんだって」
「えーたのしそー」
その二人の話題はすぐ別のものに移っていった
バンド…
見たところ肩車されてるギター、肩車してるベース、スティックをもって横でニコニコしてるドラム…と女の子、のバンドらしい…
ギターの先輩は心底楽しそうにしていた
肩車されてることを差し引いてもお粗末な演奏と歌だった…
でも…
なんであの時あんなお粗末な演奏に足を止めてしまったのか今でも俺はわからない…
「こらー!!軽音部!!勧誘は玄関前でするなって…鈴木ー!!またお前か!!部活動以外勧誘はだめだとあれほど…」
「やべえ、生活指導の先生来た!!蓮おろせ!!早く!!」
「お前が担げって言ったんだろ!!」
「走れ!!」
「あーん、蓮君茜走れなーい」
「嘘つけゴリラ!!この間音楽室前で壁から煙出る蹴り入れれる奴が走れないわけ…」
「ア?」
「やべ、啓、蓮が茜ちゃんの地雷踏み抜いたぞ逃げろ、生活指導よりやべえ!!」
「篠田君…君のことは忘れないよ…」
「おい!!あ…!!た、たすけて!!」
「待てよチン●ス、面かせ」
ギターを抱えたギターの先輩、両手を合わせて後ろを拝むドラムの先輩、なぜか股間を抑えたベースの先輩、邪悪なオーラを放ちすさまじい形相の女の子の順番で団子になって走って逃げていく
その時…
隣を駆け抜けていったギターの先輩とバチッと目が合った
「…!!」
「…!!」
一瞬その先輩走るスピードを緩めた
!?
「止まれっつってんだろクズおい、耳にもク●つまり過ぎてて聞こえねえのか、ア?」
「おい!!鈴木とまるな!!殺られるぞ!!」
「うおっ!!」
でもすぐ後ろに迫る脅威を目にして慌ててスピードを上げた
………なんだったんだ…
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