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もういいよね?にしおりをはさみました!
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もういいよね?
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「誠也さん…」
大和が泣きながら誠也の首に手を回す。
その姿が痛々しくて、煌貴の胸は痛む。
それは誠也も同じだ。
「誠也さんっ…!!…うぁぁーんっっ!!」
大和は誠也に抱き締められて、声を出して泣き出す。
「出ていけ」
その声は今まで聞いたことがない誠也の低い声。
「あのっっ…!!」
煌貴の必死に言い募ろうとする言葉を誠也は遮る。
「煌貴くん。別にきみの会社で雇って貰わなくてもいいんだ。こう見えて俺は色んな会社から声をかけてもらってるから。バイトから正社員にしてもらったから恩義を感じていたけど、大和を泣かすならもういいよね?」
それは会社をやめて、この家から大和と二人で出ていくということ。
そして煌貴に大和を会わすつもりはもう二度とない、という誠也の意思だ。
煌貴は唇を噛み締める。
そんな煌貴に誠也は背を向ける。
「さっさと出ていけっっっ!!!」
誠也の声が響き渡る。
煌貴は眉を寄せたまま、背を向けられた誠也の背中を見つめる。
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