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高校生になった俺2にしおりをはさみました!
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高校生になった俺2
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放課後になると運動部の人に追い回された。
同じクラスの奴らや転校生が来たという話を聞きつけた人が先輩に言いふらしたのだろう。
「滝壺! 野球やろうぜ!」
「サッカーとかどうよ」
「柔道やってみんか?」
いかにも動きます! 熱血!って感じのムキムキの筋肉ゴリラな先輩方に追い回される羽目になってしまった。
「俺ちょっと運動部は…」
「もったいねーよ! その身長を活かせ!」
揉みくちゃにされながら断りを入れているが、奮起した先輩方にその声は届いていないようだった。
熱気やばすぎ
「すんません。そいつ脚悪くしてるみたいなんで運動部入らないらしいっす」
後方から淡々とした声が聞こえた。
羽交い締めにしていた先輩と俺は一斉に声の方を見た。
バレー部用の黒いシャツを着込みタオルで額の汗を拭いている綿貫がいた。
「わ、綿貫!!」
いや、マジで助かった!!
拝むように、綿貫を見れば何やってんだお前という微妙な顔をされた。垂れ目が、さらに垂れたように見えた。しかしそれは決して迷惑そうな顔ではなく仕方ないなという感じだった。
「脚壊してんだったらはよいえや」
「言おうと…」
「あ?」
「いえ、なんでもないっす」
言わせてくれなかったんだろ!
先輩方と別れ壁に寄りかかって、その状況をみていた綿貫の横に同じように壁に寄りかかった。綿貫の目がこちらを見ているのを感じる。
「助かったわ」
「お前走ること自体はできるんだな」
「あー、うん。軽くなら。全力で走るのは無理だけど」
事実軽い運動くらいなら大丈夫だ。ただ負担をかけるとまたネジが外れたように崩れそうで怖い。
綿貫はさっき追いかけ回されていたのを見ていたのだろう。どのくらい動けるか言わなかったから聞かれてもなんら不思議ではないよな。
そういえば綿貫は部活の途中だったんだよな、引き止めてしまったと隣を見れば
「また明日な」
そういって既に背中を向けて手を振っていた。
「あ、また明日な」
存外彼はさっぱりしている。
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