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就寝時にしおりをはさみました!
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就寝時
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僕とレンは部屋を共有している。
部屋には机が2つとタンス、二段ベット。
ベットは下が僕で、上がレン。
たまに入れ替わるが、高校に上がってからはずっと変わっていない。
小さい頃からずっと一緒の部屋だった。
食後、順々に風呂に入って就寝時。
電気を消した後、もぞもぞとそれぞれベットへ戻る。
すると、上段で寝ているレンがそっと僕に話しかけた。
「ハル、今日無理してない?」
僕は反射的に「大丈夫」と言うと、レンは一度黙った。
そして何か考えた後で、言葉を紡ぐ。
「ハルが大丈夫って言う時は、辛いこと我慢してる時だよね」
レンには、隠し事が出来ない。
「俺にとったら、ハルは大事な家族だから」
彼の優しさに、涙が溢れる。
僕の欲しい言葉を、レンは知っている。
だからいつも甘えてしまう。
気付かれないように、声を殺した。
だけど、それを察したレン。
彼はそっとベットを降り、下段のベットに腰掛けた。
「甘えていいんだよ。俺らはまだ子どもなんだから」
頭を撫でてくれるレン。
一瞬その優しさにどきりとした。
彼の手は落ち着く。
まだ心は全然成長してなくて、カッコ悪い僕。
そんな僕を知っても、側にずっといてくれるレン。
嗚咽を殺しても、涙が出る。
レンは僕の頬を伝う涙を優しく拭ってくれた。
気がつけば僕は彼の優しさに包まれて眠りに落ちていた。
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