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第7話にしおりをはさみました!
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第7話
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将軍はお城に着くと馬車ごと王様を大臣達に引き渡しました。大臣達は王様に剣を渡すよう頼みました。しかし王様は屈しません。大臣達は馬車を囲うようにして兵士に銃を構えさせました。はじめ、王様は
殺すなら殺せ!どのみち生きていても仕方がない!
もう生きている意味がないのだ!
と叫んでいました。しかし大臣達は王様に
陛下、どうか私どもに陛下を撃たせないでください。
この兵士達の家族は陛下のおかげで誰1人飢えずにすみました。我々は家族の命の恩人を撃ちたくありません。
お願いします、どうか剣をお渡しください。
と泣きながら嘆願しました。王様は剣を馬車の窓から投げ捨てました。まるで、風船がしぼんだようになった王様は馬車から降ろされ、そのままお城の地下室に連れていかれました。他の部屋には自殺する道具がなにかしらあるから、という大臣達の判断でした。それは正しい判断でした。もっとも地下室の壁に頭を叩きつけて自殺しようとする王様を何度も止めることにはなりましたけれど。
一晩だけ王様を地下室に入れ、その間に話し合う、というのが大臣達の計画でした。王様の見張りは将軍達に任せ、計画通り大臣達は会議を始めました。
王様は心が憎しみで壊れてしまった。こうなったら心が落ち着くまで王様には地方のお城で軟禁されていただこう。
会議はそれでまとまりました。しかし8人の大臣にうち、5人が「或る人」の処罰は無しとしました。結局「或る人」は無罪となりました。それどころかその5人の大臣達は妻子のいない王様の次の王位に「或る人」を推薦したのです。
王様には姉と妹がいますが、姉は隣の国の王妃に、妹はその国の公妃になっています。
3人の大臣達はあくまでも王様の心が正常になるまでの間、王様の代わりとして王様の妹の夫を推薦しました。しかし結局多数決で「或る人」が王位を譲り受けることになりました。実はこの5人は「或る人」からお金を貰っていたのです。王様はもう用済み、お城から追い出すように、との命令つきで。
王様はとうとう、お城から出ていくことになりました。
そして、
「或る人」がついに、最高権力者になったのです。
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