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第3話 「藤宮家の父」にしおりをはさみました!
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第3話 「藤宮家の父」
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「父さん父さん!その調味料は違う!」
「へ?!」
俺は今父さんと晩御飯の準備をしていた。
母さんが友人の家に泊まりに行ってしまい
薫もバスケの合宿に行ったので
必然的に父と二人きりになる
父さんは父らしいことをしようと
晩御飯を作ろうとしていたのだが
最初の冒頭でわかるとおり
父さんは料理が下手だ
というよりも
父さんの性格上のんびり屋で
少しぬけているところがある
しかも天然ときた
好奇心旺盛で何事も行動的な母
ほわほわと行動ものんびりな父
そんな正反対な二人はよく結婚したなと
たまに思う
いや、正反対だからこそなのだろうか
しかし、父と母、正反対な二人でも共通点があった
「あ、見て見て冬季くんこのちくわとキュウリとで
ほもせっくすごっこできるよー」
「はいはい」
BLが好きという共通点だった。
1回父に何故男の癖にBLを好むのか聞いたら
「ん?んーそうだなぁ、冬季くんは甘い食べ物好きでしょ?それに深い理由は無いだろ?それと一緒だよ」
とほんわかとした笑顔で言われて拍子抜けした記憶がある
「冬季くん冬季くん、次はどうすればいい?」
「次は人参切って」
「うん、わかった!」
「切る時は?」
「ネコさんの手!あ!ネコさんってそっちの意味のネコじゃなくて動物の方のネコだよ!」
「何がだ」
と、あわあわと意味のわからない言い訳をしはじめた
父さんはいつも俺に気を使う感じで接してくる
のんびり屋のくせにド天然のくせに
お人好しな父はにこにこと俺に気を使う
たまにそれが腹立つこともあるが
「冬季くん、お料理楽しいね」
とても嬉しそうに笑う父の顔に
俺はまた絆される
のんびり屋でお人好しで人1倍優しい父親そんな父がどうしようもなく愛おしく...「いや、待て」
「母さん変なナレーションやめろ
てか、いつからいたの」
「ちくわとキュウリのくだりらへん」
「わりと最初っからいるじゃねーか」
「だって、2人ともいい雰囲気だったから
父×息子の禁断愛もありかと思って」
「なしだわあほ」
「あれ?お母さんおかえりー今日はお泊まりじゃないのかい?」
「ただいまあなた、今日じゃなくて明日だったわ」
「ふふ、おっちょこちょいさんだね」
「あなたほどじゃないわ」
こうして見れば2人はとても仲のいい夫婦って
感じがする
「初めて料理してみたけどBLみたいに奥が深いね」
「そうでしょう?特にこのちくわの穴が」
こんな会話がなければもっと素敵な夫婦だったのにな
俺はため息をついた。
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実は
「とても嬉しそうに笑う父の顔に
俺はまた絆される」らへんから
藤宮家の母が勝手にナレーションしていました。
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