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スパルタ教師にしおりをはさみました!
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スパルタ教師
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勉強を始めたところで私はあることに気づいた。
「ねぇ、金髪さんって名前なんて言うの?流石にずっと金髪さんだとちょっとアレで……。ごめんなさい、人の名前覚えるの苦手で」
同じクラスなのは知っている。けど名前がわからなかった。
「遠藤蒼馬だ。金髪だけど別に不良とかじゃないから」
「遠藤くんね。わかったわ。ありがとう」
「うん」
それからみんな黙々と勉強をしたところで拓麻に助けを求められた。
これわけわかんないんだけどと言われて見ると因数分解。
カッコが3つになる問題。どうして3つになるかわからないのか。
ふと周りを見てみると芽依ちゃんも遠藤くんもそこの答えを凝視している。
「3人とも説明するから聞いて」
3人って言ったのにもう2人もこっちを見ちゃったわね。 まあいっか。
「後ろのかっこはxの2乗-1よね。これはまだ因数分解できるのよ」
「あ、あ、あ、あ、」
「アオ、カオナシみたいになってるぞ」
「あ、わかっ、あ、あ、」
「ふっ……これ何言っても通じねぇな」
みーくんの言う通りね。カオナシみたいにあ、をずっと言ってるわ。理解出来たようで何よりだけど残りの2人が頭の上にはてなをたくさん浮かべてる。
「優香ちゃん、芽依ちゃんお願いしていい?」
「ん、りょーかい」
「ごめんなさいね」
「いや、この2人の頭の出来がどんなかわかってるから大丈夫」
ちょっとひどいことを言ってる気もするけど事実だから仕方ないわね。
「さてさてさて、こんな結果になる展開公式があったわよね」
私はなんか楽しくなってにやけながら話してしまった。
「ごめん、覚えてない」
「はぁ〜……教!科書!を!見る!はい!どうぞ!」
「ど、どうも」
教科書を開きバン!と机に置くとみんなびっくりしたようで当の本人はもっとびっくりしていた。
「この公式!はい!見覚えは?」
「ある、ような、ない、ような……」
「あるんです!!みんな!!」
「はい、あります……」
「はい!よろしい!これ見ると後ろのかっこのやつとそっくりだよね?」
「あ、はい……そうですね」
「だから!これを!元に!やる!Do you understand?」
「え?なんて?」
「もういいわ。理解いただけましたか?」
「う、はい……」
「じゃあやる!はいどうぞ!」
あぁー疲れた。拓麻に教えるといつもこうなる気がするわ。どうしてかしらね。不思議不思議。
「紅葉結構スパルタなんだな」
「気づいたらこうなってるのよ」
「良かったなアオ。森野みたいにならなくて」
「あれくらいの方が覚える気になれていいかもしれねぇ」
「あらやだぁ、アオったらぁ、Mなの?Mに目覚めちゃったの?」
「ちげぇよ」
仲良さそうで羨ましい。私たちも傍から見たら仲いいんでしょうけど。
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