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18歳以上ですか?
…にしおりをはさみました!
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…
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…あの日から数日がたった
なんの変わりのない平凡な生活
あれっきり学年が違う恭弥とも
クラスが違う夏樹も見かけなかった
煌と夏樹が今も関係をもっているのかは知らない…
考えたくもない…。
αはα同士でまとめられるので
煌とは同じクラスだが、まったく話さない
本当は無視したいのに
煌の存在感は強すぎた
教室のどこにいてもフェロモンがただ漏れている
高校生のくせして色気が凄いし、大人っぽい…
こいつは他のαとは違う
俺もモテる方だが
こいつの場合は本能がそそられる
クラスの女子たちはうっとりと煌のことを見つめている
魅了されていた
煌はαの中でも特別な遺伝子を持っていて人を魅了する
この世の中でそういう遺伝子をもった人は限られている
αの中のα
どんな奴でもあいつの前にいくと従ってしまう
俺でも時々見惚れてしまうよ…
できればこいつの顔なんか見たくない…。
昔なんで仲良かったのか不思議だ……
俺は苦笑いした
……………………
「おい、成宮!
後で職員室来いって担任が呼んでたぜ?」
考え事をしてると、
突然クラスメイトから声をかけられる
「んっ?あーわかった」
俺は適当に返事を返す
いったい何の用事だと疑問に思った
そして職員室へと向かう
…………………
職員室につき
担任の元へもいく
「先生いったいなんの用事でしょうか?」
俺はいつもの営業スマイルで対応する
こういういい子ちゃんぶるのが1番楽だから……
「実はお前に頼み事があって、クラスの代表として生徒会に入ってくれないか?
必ずクラスから1人出さなくてはいけなくて…お前は優秀だから推薦しようと思う」
担任は手を合わせて頼み込んでくる
「え、なんで俺なんですか?
他にも優秀な人はいますよ……俺は向いてないですよ」
最悪だ…
クソ面倒くさい…
絶対頼みやすいから俺を選んだろこの教師!
腹が立つ…
「お前しかいないんだ?頼むよ!
生徒会に入れば部活もしなくていいんだぞ」
担任はヘコヘコとしながら懇願してくる
大人のくせに…
情けない姿に呆れる。よっぽどαが怖いんだろうな…
「………はぁ…
わかりましたよ、生徒会に入ればいいんですよね…」
俺は渋々と受け入れる
別に高校でやることないし暇つぶしにはいいだろう…面倒くさいが…恭弥もいるだろうし…
あいつとは少し話したいと思ってたし…。
「おお!助かるよ!ありがとう!
では早速なんだか今日の放課後に生徒会の集まりがあるから行ってくれないか?」
担任は嬉しそうに話し生徒会で必要な資料を渡してきた
「はい、わかりました…
それでは失礼します」
俺は資料に軽く目を通して、
担任に軽くお辞儀をして職員室を去る
この時、
何か面倒事に巻き込まれそうな予感がして俺は少し後悔した…
放課後俺は1人で生徒会室へと向かう
少し早すぎたのか生徒会室にはまだ誰も来ていなかった
何をしていいのかぼーっと突っ立っていると
部屋に静かに恭弥が入ってきた
俺は突然過ぎて驚いた
「お…おう…久しぶりって…
俺のことを覚えてないか、はは」
変なことを口走ってしまう
やば…余計なこと言ってしまった…
「…。」
恭弥は涼のことを見もせず
無視して自分の席へと座る
「先輩いきなりすみませんでした…
今のは忘れてくだい」
俺はニコッと作り笑いをした
突然過ぎて心の準備をしてなかった
恥ずかしいわ…
沈黙が続く
めっちゃ気まずいわ………
最悪…。
しばらくして
続々といろんなクラスの代表たちが集まってくる
そして生徒会は始まった
俺の隣に座ってきた2年の先輩がコソッと話しかけてきた
「お前さっき水瀬さんと2人きりだったみたいだけど大丈夫だったか?
あの人見た目すごく綺麗だけどちょっと怖いよなw」
真剣な顔で教えてくれた
先輩の表情は少し強張っている
「大丈夫でしたけど…気まずかったですw」
恭弥は怖がれてるのか
昔はただおどおどした可愛らしい少年だったのに…
「あの人の家は超有名な名家なんだよ、
めっちゃ金持ち。学校からは結構贔屓されてる
だからみんな近寄りがたい」
先輩は色々と話して教えてくれた
「そうなんですか、知らなかったです」
あいつお金持ちなのはなんとなくわかってたけど有名な名家だったのか
なるほど…
贔屓されてるから2年のなのに生徒会長の座を手に入れたのか
本人の意志かはわからないけど…
「知らないのは当たり前だよ、
中学までは都会にいたのに高校になったらこっちに来たんだ…みんな初めは物珍しそうに話しかけたりしてたけど
今は怖くて誰も近づかないよ
前に変に近づいた奴が消されたことあったからな……」
「そして実はもう1つ噂があって…」
先輩はニヤッとしながら俺の耳元に囁いてくる
「………なんですか?」
もう1つ?…なんとなく嫌な予感がした
「実は水瀬さんはΩなんじゃないかって言われてる………」
「え…でもこの高校はαと優秀なβしか入学できないですし、彼からΩ特有の匂いしませんよね…」
今はそういう匂いはしないけど…
始めて恭弥と会った時は甘い匂いがしたような気がする
「俺も信じてないぜw
あの水瀬家といえば誰でも知ってるαの一族の名家だせ…
でもあの人、夏も冬も首元隠すように制服着込んでいて怪しいんだよなwていうか年中長袖長ズボンだし…そもそも大事な息子を何故こんな田舎の名門校に通わせてるか謎なんだよな…
絶対に都会の方がいいと思うのに!」
「まっ!誰が妬んで変な噂流しんだろうっ
あはは!」
先輩は笑いながら話す
笑い声が大きくなりすぎて周りから注意されていた
「先輩静かにっ!」
急に大声で笑い出すからびっくりした…
本人に気づかれたらどうするんだよ…
「今までΩに会ったことないからわからないし、Ωなんて希少で少ないし出会うことないだろうな…
でもΩの匂いもしなければαの匂いもしないよな…あの人。いったい何者なんだろうな…」
先輩は恭弥のことをじーっと見つめながら話す
「………ですね」
相槌をうって俺は黙る
「とりあえず!
あの水瀬家に睨まれてら人間やめさせられるわ…お前も気をつけろなっ」
先輩から忠告された
「はい…色々と教えていただきありがとうございます…」
俺は軽く会釈する
そんな過去があったなんて知らなかった
あいつも大変なんだな…
もしかしてだから他の奴と関わらないように話さないのか?
あれはあいつなりの優しさなのか…
そう考えると少し心が痛んだ
恭弥がαなのかΩなのか…それともβなのか…
俺にはわからない
まぁ俺には関係ない事だけど…。
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