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「う~、今夜は寒いね」
「だな。ほんとよく冷える」
寝静まったビルの隙間から微かに星が見える。
空気が冷たくなった証拠だ。
「でも大丈夫、すぐ暖かくなるから。汗をかくくらい」
「うわ、日野っちヤラシ~。その癒し系のルックスからは想像もできないセリフだな」
「でもミケ君は想像つくでしょ?もう知ってるんだし」
「まぁな。つうか、それだけ豪語してるからには期待していいの?」
「もちろん。そもそも期待を裏切ったことは一度もないと思うけど」
「そうだな。日野っちはいつも楽しませてくれてる」
他愛もない話で急く気を紛らわし、どこか余裕ぶって見せるけど彼にはバレバレらしい。
恐らく挙動不審であろうオレをクスッと笑い、軽く腕を絡ませてきた。
「早く行こう、落ち着かせてあげる。ホテルにする?それとも僕の家でいい?」
「ん……、どっちでもッ──!?」
「え…!?」
「──やっと捕まえた」
何の音も立てずに背後から伸びてきた腕はオレの首を固め、その声はまるで"逃がさない"と言っているように耳元で響いた。
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