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今日も飽きずに揉めてます。4(聖夜side)にしおりをはさみました!
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今日も飽きずに揉めてます。4(聖夜side)
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さて、かくれんぼの始まりだ。
タイムリミットは昼休みが終わりを告げる鐘の音。廊下に設置されている時計を見れば後30分ほどある。
まず向かったのは教室。しらみつぶしに探していては時間が足りなくなってしまうので思い当たるところから探して行くことにしたのだ。
実は同じクラスだったりするのだけれど向こうは知っているのだろうか。知らなさそうだな。
朝も遅刻が多いし、そもそも欠席が多いし、それに学校に来ても8割寝ている。
彼は一体何をしに学校に来ているのか、それは創のことで教師から相談されたあの日からずっと心に抱いていたことだ。
クラスに到着するも姿は見当たらない。後から考えたらあんな騒動を起こした後にクラスに戻ってくるなんて流石にしないか。
次は体育館に行ってみようかな。
小走りで移動をして、時折知り合いに創について話を聞いて学校中を探し回る。それなのに、見つからない。休み時間が後10分しかない。そろそろ予鈴が鳴るだろう。
使われていない教室からゴミ箱の中まで調べたのに見当たらなくて、これは本当にしらみつぶしに教室を1つづつ見て行くしかないのだろうかと悩み始める。
腕を組んで難しい顔をして、保健室には居なかったし図書室も見に行ったしな…と考えを巡らせて、だが控えめに声をかけられて思考を止める。
『……ん……ん?君は1年の…』
『あっ、あのっ!あの…えっと……あっ、えっと…1年3組の南ここな、と言います。あの……さっきの購買のことについてお話ししたいことがありまして…。お時間、頂けませんか?』
ボブカットで眼鏡の可愛らしい女の子がオドオドしながら話しかけてくる。
レンズの向こうにある瞳は少し青っぽくて、頬の穴と対照的だ。顔を上げた時にフワッと広がるサイドの髪は彼女の可憐さを表すにはちょうど良い。
眼鏡のせいで少しモブ要素が強いが、眼鏡を外せばきっとモテるだろうな。この純粋そうな雰囲気も魅力的だ。
こちらが年上ということもあるし、生徒会長ということもあるので緊張しているのだろう。先程から胸の前で指をモジモジと絡めたり離したりと落ち着きなく動かしている。
まるで小動物のようだ。リスがドングリをいじっているような、そんな感じだ。
『うん、是非とも聞かせてもらいたいな』
先ほどの購買での騒動について話してもらえるのなんて此方からお願いしたいくらいだ。2人は人気のないところを求めて空き教室へと向かう。
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