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歩いて転んでドキドキキャンプ!7(創side)にしおりをはさみました!
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歩いて転んでドキドキキャンプ!7(創side)
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『名前?』
『もちろん良いよ!僕は若葉、河口若葉っぽい!』
『俺は林道綾人』
今更すぎて聞くことが恥ずかしかったのだけれど、2人は快く教えてくれた。
河口若葉。女の子の名前でもおかしくないその名前だけれど違和感がないのは若葉が良い意味で男らしくないからだろう。例えば海が若葉という名前だったなら、見た目に反して少し情けないような感じがする。
それから、林道綾人。林道という名字は珍しいけれど、綾人という名前はよく聞くもので、それなら山田綾人、とかの方がしっくりくるな。多分体型が平均的、顔も飛び抜けて良いわけでもないけれど高得点を出せる整ったパーツをしていて、だから林道という名字が少し違和感に感じてしまうのだろう。
そんな違和感も慣れれば無くなるとは思うのだけれど。
弟のように可愛い2人の名前をもう一度心の中で唱える。河口若葉、若葉。林道綾人、綾人。此方の名前は名乗る必要はないだろう。だってもう2人とも知っているから。だけど、一応名乗っておくことにしよう。
2人にではなく、4人に。楓と海にも改めて自己紹介をすることにしよう。
『皆んな知ってると思うけど、俺はぁ鈴野創だ。改めてよろしくなッ!』
それからは聖夜がよく案を考えてくれたおかげでスムーズに日程を進むことができた。本人は落ち込んでいるだろうけど、今こうして安全に、かつ楽しくキャンプを進めることができているのは紛れもなく聖夜のおかげだ。
薪割りをどちらが多くできるか、というか勝負を海としていたおかげで大量にできてしまった薪。こんなに作ってどうするのだ、と楓に怒られた後に教師にも怒られてしまった。自分たちで使う量以外は食後のキャンプファイヤーに使われることになった。使い道があるのならそんなに怒らなくても良いではないか。
綾人は料理が得意らしい。綾人が作ったカレーは他のどこのグループよりも完成度が高く、店で食べるカレーのように美味しかった。ご飯の硬さも完璧で、海が『いくらでも食えるわぁ〜』と言うものだから、どちらが多く食べることができるかという勝負をしていたおかげで2人でほぼ全部を食べてしまい楓に食べ過ぎだと怒られてしまった。
テントは建て方の紙を見ながらやったのに全く上手くできずかなり時間がかかってしまっている。若葉と綾人は手先が器用なようで、ほとんど2人に任せきりなようになっている。やることがなくて海と2人走り回って遊んでいたら楓に怒られてしまった。
『海!創!いい加減にしなさい!貴方達は先程から…一体何歳ですか!?小学生ですか!?少しは手伝いなさい!』
結論から言うと、楓は怖い。怒らせると、特に。なんだか母親のような存在だ。特に抜けたメンバーが揃っているからそう感じるのかもしれないけれど。
かなり時間がかかったけれどなんとかテントを張ることに成功した。もちろん手伝った。楓の視線が怖かったからではなく、ちゃんとした理由でだ。一体どんな理由かと聞かれれば…まぁ…とにかくちゃんとした理由だ。
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