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18歳以上ですか?
ロケにしおりをはさみました!
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ロケ
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「うわっ、森田さん?」
西宮さんの普段出さないような驚いた声が聞けたとか今はどうでもいい。
「失礼します。次の現場に行きましょう。」
「…」
「秋庭さん大丈夫ですか?森田さんが今急いで出て行きましたけど…?何かあったんですか?」
椅子に座ったままぼーっとして固まっている俺に西宮さんが声を掛ける。
「…」
「喧嘩とかはやめて下さいね。駐車場に停めてありますから準備して来てください。」
バタッ
あの西宮さんが少しだけ心配してくれた…。
「…」
頭が真っ白だ。
とりあえず準備してロケに行こう。仕事仕事。
今日のロケは4ヶ月ほど前から自分で作っている畑での収穫作業だ。
なんでアイドルがこんなことやってるのか不思議な人も多いと思うけど、最近はこういうアイドルも増えている。キラキラしてるだけじゃなくて共感できる庶民派というところが良いらしい。
やってみて分かったけど、こういう作業は結構好きだ。芽が出た時は感動したし、だんだん野菜がかわいく見えてくる。
「あー!秋庭さんそれはまだ収穫しちゃだめだよ!さっきこっち側をやってねって言ったぞー?」
「あ、ごめんなさい!どうしよう…。」
俺がいない時にこの畑を管理してくれるおじさんに怒られてしまった。
「まあまだいっぱいあるし大丈夫だよ。ところで今日はぼーっとしてるね…具合でも悪いのかい?」
「いえ、体調は大丈夫です。すみません、気をつけます。」
「最近忙しいみたいだね。良いことだけど、仕事のしすぎは禁物だよ!しっかり休みも取りなさい。」
「へへ、そんなことないですよ〜でも、ありがとうございます。」
絶対あれが原因だな…。あいつ…覚えてろよ…。とりあえず、しっかりしないと!
その後は何のミスもなくロケを終えることができた。
家に帰り、今日のことを思い返すとだんだん怒りが湧いてきた。
あいつ、キスしやがった。まじありえない!初対面だぞ!(男同士だということは頭から抜けている。)
ファンでいてくれるのは嬉しいことだけど、あれは行き過ぎだ。
そうだ、あんなやつとは関わらないのが1番だ。みてて欲しいとか言われたけどそんなこと俺は知らない。今後もし会うことがあっても無視してやる。
俺はムカついたまま眠りについた。
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