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どもるのはごあいきょう?にしおりをはさみました!
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どもるのはごあいきょう?
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瀬川拓side
正直、高校なんて期待してなかった。
小さな頃からやっていた剣道をやめなければいけなくなり、そして剣道で行ける筈だった志望校も行けなくなった。
自暴自棄真っ只中、適当に受験して受かった高校の入学式が終わり、クラスに向かって歩いていると前にフラフラと歩いている小さくてやけにひょろっとした男がいた。
何故かその時放っておけず、普段ならしないであろう肩を叩いてしまった。
「んー?だれぇ?」
こっちの気が抜けるような独特のゆるい喋り方で男は喋りかけてきたが、俺は男の顔に釘付けになってしまった。
あれ、こいつ、なんでこんな綺麗な顔してんだ?クマとかすげーけど一切マイナス要素になってない。
こんな美形を目の前にして俺は無意識に顔に熱が集まるのがわかって、つい早口になってしまった。
「…っ、あ、あの…フラフラしてるけど大丈夫か?」
最悪だ、どもった。
「俺?全然大丈夫だよぉ、ありがとね」
そいつはニコッと笑いじゃあ、なんて言うもんだから俺は思わず…
「…あ、あのさ、何度もごめんな、
俺と友だちになってくれないか…?」
なんてクサい台詞を
そいつは案の定ポカーンとした顔をしていた。
その顔を見て、今時の中坊もこんな台詞言わねえよな、と後悔したけど数秒後に嬉しそうな顔をして笑ってるそいつがいたから
「よっしゃ、さんきゅー!お前名前なんていうの?俺は瀬川拓。」
なんて言って俺らは友だちになれたんだ。
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