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うそがきらいです?にしおりをはさみました!
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うそがきらいです?
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笹本 悠side
嘘が嫌いだった、平気な顔して嘘をつく奴が。
俺は小さい頃から鋭い目つき、大きな体格の、この見た目のせいで絡まれることが多くて。
そんな俺のせいで、中学の時、尊敬していた、
たったひとりの兄貴が死んだ
俺のせいで、いじめられていた兄貴。
大丈夫?って聞いても、大丈夫、心配するな、としか言わなかった。
だから俺も、安心していたんだ。
あの日も、夕方帰ってきた兄貴に、俺は大丈夫かって聞いたら大丈夫だよって、夕食まで寝るから起こして、なんて言って笑ったんだ。
それで、起こしに行ったらベットの上で、手首を切ってて、血だらけで、冷たくなっていた。
ああ、俺のせいだって思ったのと同時に、
どうして俺に起こしてって言ったんだろうって、いじめられてたのは俺のせいだって、お前のせいで死んだんだって、分からせたかったんじゃないかなって、考えが一気に溢れてきた。
じゃあ、どうして笑ってたんだよ、兄貴。
どうして、嘘をついてまで、笑ってたんだ。
そこから俺は、嘘が大嫌いになった。
年を重ねるにつれて、余計に絡まれることが多くなり、実際は痛いことがとにかく苦手で殴られる前に殴る精神でやっていたら、いつの間にか鬼とか、喧嘩最強とか言われていた。
…そんな生活を続けていると、当然俺の周りに集まってくるのは不良しかいないなわけで。
友だちなんて一人もいなかったし、これからも出来ないだろうなと諦めていた。
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