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3話(5/10)にしおりをはさみました!
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3話(5/10)
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意外にも慶一の部屋は必要最低限の物しか置かれてなく、少し寂しい雰囲気を感じた。
だが、部屋は多分千尋の部屋よりもかなり広いだろう。
しかも部屋に自分専用の浴室もあるようで、なんだがホテルの一室のようだ。
ドサリッとソファーに座る慶一を横目に向かい側のソファーへと座る。
「最近発作あった?」
「いや……」
あれ以来ない、そう言い掛けた途端、思い出してしったあの行為に顔が赤くなる。
保健室で彼の口でイかされたあの日の事を。
慶一は日焼けをし古ぼけた分厚い本と数万の紙を見ながら頷いた。
おかげで赤くなった顔を見られずに済んだらしい。
「千尋くんは経験あるのかな」
「経験、ですか?」
「うん。セックスの」
「セ……ッ!!」
さらりと言い放たれた単語に動揺を隠し切れない。
そんな簡単に口に出していい言葉ではないような気がする。
ちなみに経験はゼロだ。
生まれた日数=彼女なしなのだから。
何も言わずにいたので恐らく察したのだろう。
慶一はそれ以上聞いては来なかった。
それはそれで何だか悔しい。
「前にも言ったけど、これは病気なんだ。……まぁ、名前は無いしこれを病気だって知ってる人間は極々僅かにしかいないだろうけど」
「どういう事ですか?」
「発症しても自覚症状がないし、先ず恥ずかしくて病院なんて行かないだろうね。発作が起きたら欲求不満なのかもしれないって思って自分で処理して気付かないのが殆どだと思うよ。」
あの日に慶一から発作が起きたら出来るだけ早く精液を出す、絶対に我慢をしないと念を押された。
だが何故発作が起き、また精液を出さないといけないかは聞いてはいない。
自分で慰め適度に出せばいいのだが、生憎それは出来ないのだ。
興奮する事が出来ても何故か肝心な所が全く反応せず、発作の時以外は勃たないからである。
勃たないなんて男として情けなく恥ずかしくて病院なんか行けない。
風邪すらめったに引かない自分が名前も無い病気になったなんて初めは信じられなかったが、精液を出してしまえば発作は治まる。
病気と言っているのだから発作が何かの予兆なのかもしれないが、痛みもないしそれ以外に他の症状が起きた事もない。
だいたい出したくなる予兆で一体何が起きるというのだろうか。
だからいまいち自分の今置かれている状況が深刻かどうかも分からない。
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