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仲良くにしおりをはさみました!
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仲良く
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「雫、暑くないか?」
律兄ちゃんが僕の首を触る。
「ぅ、うん、大丈夫だよ。」
「ほら、そこは境目だから、もっとこっちおいで。」
正兄ちゃんが布団と布団の隙間にいる僕の腰を引き寄せ自分の腕に抱き込む。
「ぁ、うん。」
「おい!!兄貴!!」
律兄ちゃんが正兄ちゃんにぴったりくっついてた僕を引き剥がすとがっちりホールドする様に抱きしめてきた。
「律! 雫を離せ!」
「兄貴こそ、触んな!」
ベッド下に布団を2つ並べて仲良く寝るはずだったのに、たましても2人の言い合いが始まる。
そうでなくても、大好きな2人と一緒に寝る事になった僕はドキドキなのに、2人は僕を取り合って抱き込むもんだからドキドキと恥ずかしさで心臓爆発しそう。
「っ、ひゃン!」
「「っ?!」」
2人が僕を取り合ってると不意にどちらかの手が僕の腰をスルリと掠め、恥ずかしい声が出てしまった。
「ぅ、ぅぅぅぅ」
2人の動きが止まって、僕は羞恥のあまりズルズルと2人の足元まで後退するとタオルケットを頭まで被って団子になる。
「「…可愛い」」
少しの沈黙の後、聞こえた2人の言葉
「かっ!!可愛く、ないもん!!」
ケットの中で吠えた僕、二十歳前の男が、もんとか自分の発言に恥ずかしさが増した。
益々、丸くなってしまった僕に2人の大きな手が優しく頭や背中を撫でてくれた。
「雫、ほら、恥ずかしくないから出ておいで。」
正兄ちゃんが優しく諭してくれるけど、羞恥で顔どころか全身真っ赤だろう自分が想像できて、ケットの中で頭をフルフルと振る。
「しゃーねぇな。」
ため息を吐いた律兄ちゃん、僕はケットに包まったままフワリと浮いた。
「ふぇ?!」
律兄ちゃんは僕を元の場所に戻し頭をポンポンと優しく叩く。
誰も喋る事なく静かな部屋、エアコンを付けているとはいってもケットに包まっているのも暑くなってくる。
恥ずかしさはあるものの自分の息で苦しくなった僕は正兄ちゃんと律兄ちゃんの様子も気になり、そっとケットから顔だけ出す。
「あ、出てきた。」
「っ!!!」
2人の顔があまりに近くにあって、僕は慌ててまたケットに潜ろうとした。
けど、それを阻止する様に律兄ちゃんがケットを押さえこむ。
「は、離して!」
「いや離したら、またミノムシになるだろが。」
「からかったりしないから出ておいで。」
2人がまた優しく頭や背中を撫でてくれるから、僕は恥ずかしかったけど意地を張るのを止めて大人しく横になった。
今度は2人とも喧嘩しないで僕に寄り添って3人仲良く寝る事にした。
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