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樹が来た日にしおりをはさみました!
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樹が来た日
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父さんが再婚する。
小さい頃から男手一つで育てられた俺だから、
母親というものを知らない。
ちょっと緊張してたけど、
会ってみたらすごくいい人で
この人なら、と素直に受け入れられた。
それに、聞けば俺と同い年の
子供がいるという。
同い年だから兄弟なんて感じじゃないかもしれないけど、
男の子だと言うし上手くやっていけたらいい。
母親になる人、春恵さんとは
前に何度か会った。
でもその男の子とは都合が会わなくて
引っ越してくる今日が初対面だ。
「こんにちは」
玄関から声が聞こえる。
ついにやってきたのだと
不安と期待を募らせて向かったその先には
「……てめぇのことを兄貴だの兄弟だのなんて絶対思わねぇからな。」
玄関の段差も手伝って俺を鋭く睨み上げる
肩書き上は弟となるくそ野郎、樹の姿があった。
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