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生徒会3にしおりをはさみました!
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生徒会3
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夕祐には、静かで、でもくすぐったいような時間が流れていた。
ーカタカタ
城崎と戀兎は黙々と作業を続け、1年達も膨大な資料を取ってまとめてを繰り返していた。
僕は時々頼まれる仕事をこなして、なんとか役立ててるようで胸を撫で下ろす。
前に「生徒会入ろうかなぁ」なんて軽く言ったが、生徒会が大変なことは分かってたつもりで実際やってみると、ものすごく大変な事が分かった。
度々やらかす僕では、きっとあの1年生達と同じことをやらかしてたかもしれない…戀兎が反対するのも頷ける。
「戀兎、火浦君、そっちはどう?」
パソコンから顔を上げた城崎がたずね、資料をまとめ出した。
「うん、もうすぐ7割」
「フッ、相変わらず仕事早いね」
パソコンを見つめたままの戀兎が答えて、城崎が感心したように笑う
使っていたファイルをまとめ出した水森がうんざりしたように呟いた。
「やっと機能し出したよ」
ため息混じりのその声に戀兎がピクリと手を止めた。
視線を動かすことなく1度重く瞬きして、打ち込みを再開した。
?
戀兎の仕草が気になったが、水森が夕祐の横まで来た
「火浦君ご苦労様、今日はこれで切り上げるから、残りは明日俺たちで終わらせる、分かりやすいようにまとめておいて」
「はい」
時計を見ると5時を回っていて3時間弱作業していた。
「そっちの1年も終わりそう?」
「はい!あと5部で終わりです」
「じゃ、それ多目的ホールに運んどいて下さい、終わったら解散でいいですよ」
「はい!」
姿勢を正して返事する1年に、城崎も整頓が終わったようでにこやかに声をかける。
「お疲れ様」
「お、お疲れ様でした!」
「夕祐君もお疲れ様」
「お疲れ様でした」
「貴重な放課後の時間を悪かったね、火浦君も生徒会入っちゃう?」
「あ、すいません、遠慮します」
「はは、振られちゃった。そうだよね、忙しいから彼女も作れないしねぇ、彼女いる?」
「え、いません」
「あっ、そうなんだ、可愛いしモテそうなのに」
「えー、僕モテません、彼女いない歴史年齢ですし、なんでも首突っ込んですぐドジ踏むから」
「あれ?ドジキャラ?できそうなのに」
「有馬先輩に聞いてもらえばわかるんっすけど、この学園でも色々やらかしましたし」
「ふーん、点呼の時の評判良かったよ」
「有馬先輩が丁寧に教えてくれました。お役に立てたなら嬉しいです」
色々心配してたが褒められて嬉しくなり顔がほころぶ。
そんな夕祐を、城崎と水森が眺めていたが、水森は時計を確認してからテーブルの上の鍵をとった。
「後は、この鍵を職員室に返して…」
「水森先輩、僕が行ってきますよ」
夕祐が立ち上がって水森に右手を差し出す。
手元の作業は終わっていて、することがなくなっていた。
「え、…じゃあ、お願いしますね」
「はい」
鍵を受け取った夕祐は、この後の夕食を戀兎と過ごせることを考えながらウキウキ職員室に向かう。
城崎先輩って優しい人だな、あの人のお兄さんが会長なのもなんだが頷ける。二人ともとっても優しい人なんだろうなぁ。
今日の夕食は何にしようかな?
あ、檜山にメールしなくちゃ、遅くなったから直接食堂で待ち合わせよう。なんだか今日はいい日だなぁ☆
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